1月9日日曜日
太陽ご来光してからの目覚め。
さんざめく光を身体中に浴びながら、
御機嫌麗しいの~、長渕剛と言う言葉が普通に続いた。
とりあえず昨夜どうやって布団に入ったのだろうか?息子に抱き抱えられた気が、、しかし良く寝たなぁ想いながら布団から這い上がる。
身体のあちこちに軋むよう痛みがあったけれど、
これも傷の巧妙。
職人だから成せる業。
とりあえずいつもの事だと然程気にはしない。
そして先ずは目覚めの一杯だ、乾杯だと思いつき、
いつものように一人黙々と珈琲の支度に取りかかった。
天使の顔が浮かばれる。
良い年した癖に何処か危険な香りを放つ孤独な女。
肌の体温をある意味獣化した私になんとなく感じさせる。
身体の奥の方から突き抜けるような、
自分の意思では決して抗えない力がこの女にはある気がしてならない。
藤の花のような、何処か未熟な、
初めはただの玩具に過ぎなかった。
自分の欲求を満たすだけのただの道具に過ぎなかった。
しかし一体どういったことだろうか?
今は、
この普通な感じが好きで好きでどうしようもなく好きでたまらないらしい。
パシャリ。
富士の麓に藤の花が咲く。
完
(書く女シリーズ)
(フチ子シリーズ)