『女の朝パート941』 | ☆らんちゃんブログ☆

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落花流水。今在る事の意味や流れを感じながら、自由に書いていきます☆

女の朝パート890の続き。


バランスフチ子は腹筋フチ子に今日も無言のメッセージを送っていた。
バランスフチ子にとって、


世の中に大勢のフチ子がいる中で、
腹筋フチ子だけは特別だった。
それもこれも、
あの時、あの瞬間に見た彼女の横顔が、あまりにも美しく精悍で、今でも忘れられずにいる為だった。
バランスフチ子からすれば、
その時見た腹筋フチ子の横顔は、
まさに天からの贈り物だと思い、全身に稲妻が走ったであろう。
そこに独りぼっちが放つ独特の香り。
寝る間もない位忙しいフチ子達にとって、
人との出逢いと言うのは年々益々減少傾向にある。
その中での出逢いは千載一遇のチャンスしかない。



棚引くこの状況にバランスフチ子の表情はほんの少し固くなる。
しかしどうにかこうにかしてでも、
彼女の視界に入ってやろうとバランスフチ子も必死だ。
風向きを変えてみようと努力をしたり、
自ら足を運び彼女の近くまで歩みよったり、、。


(わかってる、わかってるわよバランスフチ子。
しかし私はね女の子に興味はないの。
あなたの事は確かに好きよ、いつも全力姿勢で、向き合う努力をしてくれることも。
そしてこれからも変わらない。
ただね、
あなたがこいのぼりであること位私は知っている。どうみたってこいのぼりじゃない。
私はいつも腹の底に仕舞ってるだけなんだから。。。恋上れ、、、)


完。


(書く女シリーズ)
(フチ子シリーズ)