『女の朝パート257』 | ☆らんちゃんブログ☆

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落花流水。今在る事の意味や流れを感じながら、自由に書いていきます☆

5月4日月曜日。
花曇りの今日。鉛色の空。そして小雨。
今日は肌寒いお天気なのだろうか?
私は空を見、空の色や空に浮かぶ雲、
そして空の下にある川、花、虫、蝶など、
自然界に存在する全ての根源や因果を、一応は、
見分ける事が出来る訳だけれど、
体感温度だけはどう頑張っても感じた事がないのである。
何となくこうだろうなぁと思い、頭で理解は出来るもの、
実体験がなかったせいなのか、
誰もそれを教えてくれなかったのか、
年がら年中同じ姿だからなのか、
ただ忘れて仕舞っているだけなのか、
はたや考え過ぎなのか、、色々解らない訳だけれど、
どうもこればかりは、流れる者は藁をも掴む思い、しかないのである。
いっそのこと藁を掴み、何処かに流れ、溺れて仕舞った方が、
こんな疑問も苦悩も抱えずに済んだはずなのに、
体感力がないせいか、藁と思ったものですらも掴みそびれてしまうし、
流れは何処から始まり、そして何処に向かい、行き着いて行くのか?なども、
私1人の力だけではどうすることもできず、
だからといって予想もできず、判断も又難しいところである。
だから、文字通り、
仕方がない、どうしようない、どうにもならないなどの一言に、いつも落ち着いて仕舞うのである。
えっ私?
私は245も見たら解るわ。
とりあえず、今日私が流れついたのは、
勿論珈琲がある場所であるが、
ここは以前にも来たことがある女の自宅の居間だった。私の記憶が確かであれば、多分2回か.3回、、。

とりあえず私の事はどうでも良く、
女は今日も木製の円卓の前に1人座っていた。
そしてちょうど今、珈琲の写メを撮り終えたようだった。


私からすれば女がどんな写メを撮ろうとどうでも良かった。
とりあえず応援ふち子とオレンジパンダが3匹。
パンダは列を成している。それしかない。


『突っ走るのは良くないともう1人の私が呟いた。
でも好きにならずに居られない。
あなたを想う気持ちが抑えられない時は、
その手を握るだけでも良い?
どんな珈琲だって空のカップに注がれてゆくでしょう?
それが当たり前でそれが定めでしょ?
お願いだから、あなたからも私の手を握ってよ。
この手もこの唇もあなたのものなのよ。
私は愛せずにいられない。食後の珈琲を。
珈琲を飲む為に孤独があるのならば、
無意味な事なんて起こるはずがない。
あなたの事が好きで仕方ない。
もうどうすることもできないの。どうにも止まらないの』

女はマグカップを見ながら1人呟いていたのだが、
私は珈琲が無くなるまでは、
女の居間にいなければならないのである。
今日の天気と同じように、
私の今日の珈琲時間はそんなに爽やかではないようだ。



完。


※通りすがりの女シリーズ