黄色のボトルを置いてから、
腰をおろした女は、
自分の心がドキドキとときめいていることに気がついた。
当たり前じゃない。
心臓は筋肉で出来ているのよ。
震えて当然よ。それが自然なのだから。
もっと言えば心臓は不随意筋と言う筋肉。
この種の筋肉は絶えず震えてなきゃ、
生きていけない筋肉なのよ。
椅子に座っていた女が1人で呟いていた。
その声に抑揚はなかった。
むしろ冷ややかさや憎しみすらも感じさせた。
何故だか解らなかった。
女は自分の身体がブルブルっと震えるのを感じ、
慌てて目の前にあるボトルを掴み、
その中身を飲むことでブルブルっを抑えようとした。
暗転
スタバ女はスタバに来ると窓の外ばかりを眺める。
恋に恋する乙女のように、
スタバ女の頬っぺたはいつもポッと染まる。
女は気がついていた。
あの女は今、ぼせている状態だと。
これは危険を報せるサインかもしれない。
のぼせは、
のぼせの直接的な原因は、末梢欠陥の拡張と収縮を支配する自律神経の機能失調や不全と考えられている。
自律神経は不随意筋と、切っても切り離せない深い関係があるのだ、、、、。
入ってきた筈の女の声がいきなり切れる。
女は過去の記憶を辿っていた。
いつも遠くの空を眺めているのはそのせいなの。
嘘よ。
いや、本当よ。
どうでも良いから、、、。
暗転
スタバ女は何も喋らなかった。
堪え忍んでいるようにも見える。
暗転
風が吹いたり止んだりするように、
女の声も時々色々変わった。
嗚呼何てこと。
ワタシは過去の昨日、
20も年の離れた男の子と二人きりで、
ほぼ丸1日、濃厚な時間を過ごして仕舞ったではないか?
上等な肉を食べた。
どうでもいいじゃんと思うような会話もした。
あちこち移動しては色々なもの見て回り、
意見が食い違って主旨を見失う事なんてざらにあるけれど、それもなかった。
むしろ気持ち悪いほど一致していた。
そして何枚もの諭吉様が財布から飛んでいったけど、
ワタシはちっとも悲しくなんかなかった。
むしろどうにもなれと思ってせいせいしたわ。とでも言いたいけれど、、。割愛。
兎に角、
鍋の下でふつふつしている小さな気泡が、
熱湯に変わる感じに近い状態になったのよ。
そして気がついたの。
続きはノートで、
暗転
、、、、、、、、、、、。
完