窓の外は晴れ。
陽射しが、女の網膜の裏側を赤く染める。
まともに両目を開くなんて無理だから、
女は、自分の顔に紫外線カット眼鏡を装備した。
昔から、
神様のおならのように思える紫外線が、
いじらしいのだ。
女は、紫外線カット眼鏡を外すと、
遠くの空を仰ぎ、過去を思い出す。
小、中、高。
遠足や修学旅行など、いわゆる記念写真。
わたしはいつもガン垂れていた
。
。空の下、
クラスメイト皆並び、
カメラに向かって最高の笑顔をしている友達の横で、
私だけいつも不服そうでうつ向いており、
暗いのだ。
太陽が出ていなくても、
一生懸命笑顔をつくっても、
いつも眩しかったし、顔は歪んで仕舞っている。
出来上がりの写真を見るたびに、
いつもいつも悲しかった。
人は意識し向かっても、無意識に優る事は不可能なのだろうか?、、、、、
思うことがあるようで、
女は薄気味悪く一人笑い、遠くに追いやる。
とりあえず紫外線カット眼鏡を装着すると、
とても良い。
まぶたの重さを感じる事なく、
眉間に皺が寄ることもなく、
呼吸が浅くなる事もなく、
首が凝ることもなく、
世の中全体を見渡せるのだ。
当然と言ったらそれまでだけど、
事実は小説より奇なりと言う言葉があるではないか?!
声を大にして叫びたい事があるようだが、
今は我慢する。
とりあえず、一週間ぶりのスタバである。
先週も同じ席に座らせて貰ったけれど、
この日は朝から女のスマフォがショートしていた。
『スタバ更新』する慣わしが身に付いて仕舞った
この女にとって、
この事実は未だに悔いが残って仕方がない模様。
嗚呼、女の怨念とはつくづく恐ろしい。
自分の事であるのに背中に悪寒が走る。
そして、
中年女の、
どうでもよい無念妄想は今日もスタバで、
既に始まっており、続くのであった。
斜に構えた全員が一斉に拳をつきだす。
小さな轟音がその胸に響くと、
この世の中の憎しみや悪なんて👇
(この肉体の余肉や、老廃物なんて)
泡のように消えて仕舞うのだ。
速度は早ければ早いほど良い。
だって速度は全てを凌駕するから。
ただ、人間は一人ではない。
時間と音楽は正確なリズムを保っているし、
時と場合に寄っては、
合わせてゆく努力も必要。
たどり着いた場所がここであったならば、
この出逢いは大切にしたい。
何が幸いするのかわからないし。。
RANBOX 







僅か数ミリの形跡の違いが、
コンマ一秒に換算されてゆくあの感覚。
もうたまらない。
沸き上がるような、
ぞくぞくとした高ぶりは、
その余韻を心に留めるものだ。
RANBOX はそれを一挙に味合わせてくれる。
知るものぞ知ると同じで、
地道にやって来た者だけが得られらるその名誉と歓び。
嗚呼心が舞う時間が、直ぐそこにある。
ありがとう皆様。
いつもレッスンに参加してくれ、
会いに来てくれ、
笑顔を魅せてくれて、
拳を付き合わせてくれて、、
本当に本当にありがとうございます。
いよいよ明日から新年度。
何だか解らないけど、
沸き上がる楽しみがこの心に御座います。
完
