焦げたように
変色した紫陽花が目立ちはじめ
その姿に
瞳をそらすことなく受け入れて
生(せい)の儚さは美しいだけではない
惨めさもやはり美しいと
頬を撫でるやわらかさも生ぬるい水分を含んで体全体に纏わりつく。
ナメクジはもう姿を消した。
縁側で素足をぶらんぶらんしてみても
ワンピースは羽ばたかない
つまんないな
メロンソーダの炭酸がトゲトゲしく喉仏を刺激しながら通り過ぎたあと
緑のやわらかな甘さがあなたを想わせ
深緑の秘められたけたたましさがあなたを無性に欲しくなる
足をぶらんぶらん
ワンピースがほんのわずかに
なびいた。
あと少し
あと一欠片
トドメを刺す蝉の鳴き声はもうすぐそこ。
流人
