先月、ピアニストのフジコヘミングさん

がなくなった。記事


彼女の弾くラ・カンパネラは、CDで

聴いたが何度聴いても涙が止まらない。


彼女は、スウェーデン人建築家の父と

日本人ピアニストの母のもと、ベルリン

で生まれた。

東京で育ち、母の手ほどきでピアノを

始めた。 

東京芸大卒業後、ドイツに留学した。

しかし、決して順風満帆ではなかった

欧州各地を移住しながら演奏家として

のキャリアを築くさなか、風邪をこじら

せて大切な聴力を失った。

それでも、治療を続けてあきらめずに

いたところわずかに左耳の聴力が回復

したという。


彼女のラ・カンパネラは、彼女の人生

そのものであり希望の鐘だったのかも

しれない。だから聴く人のココロにある

琴線に触れて、聴く人を揺さぶっていた

のかもしれない。


久々に、ラ・カンパネラを聴いたとき

やはり涙がでた。


生きること、頑張ることを諦めないで

良かった。


また、ラ・カンパネラが聴けたと嬉しく

思った。

カンパネラとは、イタリア語で『鐘』の

ことを言う…

朝の鐘、昼の鐘、夜の鐘、喜びの鐘

悲しみの鐘、失意の鐘、希望の鐘…


彼女にとって、ら・カンパネラは全て

の鐘だったのかもしれない。