Promise to you 62 | usatami♪タクミくんシリーズ二次創作小説♪

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タクミくんシリーズの二次創作です。
usatami のこうだったらいいのにな~♪を細々と綴っております(〃ω〃)
覗いていただけてら嬉しいです(’-’*)♪

「託生ぃ。夏休みさ、どうする?」
いつもの練習のあと。
バイオリンを片付ける託生にのんびりとギイが問い掛ける。

夏休みはなんといっても長い!
それはもう、ゴールデンウィークなんて目じゃないのだ。
ということは、託生と沢山過ごせるということで・・・。

託生と行きたい場所を脳内でピックアップしながらのギイのこの問いに返ってきたのは。
「それなんだけど・・・ごめんね。夏休みは兄さんのところに行くことになったんだ。」
申し訳なさそうな顔でとんでもないことを口にした託生。
「はあ?なんで?!」
ギイの知らないうちに何故そのような恐ろしい計画が決定してしまったのか。
「ゴールデンウィークはNYに行ったから、今度は絶対って約束だったんだ。」

―――迂闊だった。
オレとしたことが。
託生と付き合えるという夢のように幸せ過ぎる日々に浮かれて、尚人の存在を見逃してしまうとは・・・!!

託生の兄、葉山尚人はギイの天敵。
尚人の託生への愛(!)はちょっと普通ではない。
まさに溺愛と言って差し支えないレベル。
ギイの託生への気持ちにも早い段階で気付かれていた。
牽制という名目の嫌がらせとしか思えない数々の仕打ちが今でも鮮明に思い出される。
・・・・・・もしかして、尚人は本気で託生を愛しているのではないか?
弟という枠を超えて・・・・。
以前からギイの胸の奥で燻っていた疑念がまた、チリチリと煙を上げて再燃する。

「・・・・ギイ?ごめんね?相談せずに決まっちゃって。」
難しい顔で黙り込んでしまったギイを心配そうに覗き込んでくる託生をぎゅうっと抱き締める。
「断ったりは出来ないのか?」
「・・・・・・・・・うん。・・・ごめんね・・・。
――――だよな。

託生は俗に言う“お兄ちゃんっ子”で。
基本、尚人が好きなのだ。
・・・そこもギイを不安にさせる一因なのである。
何の疑いもなく尚人を信じる託生。
だが、もしも。
万が一。
尚人が豹変して優しい兄ではなくなってしまったら?
きっと託生は抵抗も出来ずに―――
想像しただけでおかしくなってしまいそうだ。

「オレも一緒に、は無理か?」
「うーん・・・。聞いてみる。」
ダメもとの提案は尚人に打診されることとなった。
本当なら自分で交渉したいギイであるが。
尚人は託生に弱い。
託生が頼めば、あるいは・・・。
そこに一縷の望みを懸けるしかない。

「・・・ギイ、目、瞑って。」
重い思考に引き込まれていたギイに腕の中から託生の声。
ちょっと照れた、恥ずかしそうな・・・。
ああ、そういえば。
今日の“ご褒美”まだだったか。
思い当たって。
気掛かりはとりあえず胸の底に引っ込め、要望通り瞳を閉じる。

甘い吐息が唇に掛かって。
重なる柔らかなぬくもり。
いつもならば触れてすぐに離れていこうとするそれ。
だが、どうしたことか今日はくっついたままだ。
そっと薄目を開けて見れば。
真っ赤な顔でぎゅっと目を瞑った託生の顔。
呼吸困難になるのでは・・・と心配になるくらい力の入ったその表情が可愛い。
託生が逃げていかないのを良いことに唇の合わせを深める。
「!」
ひくん、と強張った託生の身体。
けど、やっぱり逃げないから。
唇の間から舌を忍び込ませて託生のに絡める。
「――!!」
またもや強張った託生に、ここまでか、と思った瞬間。
おずおずと絡め直された託生の舌。
ぎこちなくギイのに触ってくるから―――!!

「・・・・・ギイ?」
うっすらと滲んだ瞳で見上げてくる託生。
その言葉は不安に揺れていた。
「・・・僕、ヘタだった・・・?」

―――違う。
いや、そうかもしれないけど、そうじゃなくて。
託生が。
あの、託生が。
こんな風にしてくれるなんて、思わなかったから。

「・・・・・ヤバい。オレ嬉しくて死ねる。」
託生を抱き締めて、つい、本音が洩れる。
「えっ、死んじゃヤダよ。それは僕が困る。
生真面目に狼狽える託生が、可愛くて仕方ない。
「困るのか?」
「困るよ!ギイに会えなくなるのは嫌だ。」
はあぁ、この天然小悪魔め。
そんなに可愛いこと言って、オレにどうしろって言うんだ?!
――――――頑張れっ、オレの理性。