それらすべて愛しき日々。 28 | usatami♪タクミくんシリーズ二次創作小説♪

usatami♪タクミくんシリーズ二次創作小説♪

タクミくんシリーズの二次創作です。
usatami のこうだったらいいのにな~♪を細々と綴っております(〃ω〃)
覗いていただけてら嬉しいです(’-’*)♪

ウェイターが去った後もメッセージか書かれているだろう紙片を凝視したまま固まっているタクミ。
その顔色は蒼白で・・・。
一体誰からのメッセージなのか、どうしたって気になる。

『読まないの?』
すぐ側のナオコの問いにびくり、と身体を震わせたタクミ。
『う・・ん・・・。』
歯切れ悪く生返事を押し出すその姿は、何事かに酷く怯えている様だった。
しばらく何かに耐えるかのように、もしくは何かと闘っているかのように。
固く瞳を閉じていたタクミ。
やがて開かれたその漆黒の瞳に、俺は、いや、その場の誰もが息を呑んだ。
そこにあったのは深くて強い意思を表した凄絶な美しさだったから。
潔いまでの高潔さを感じるその眼差し。


今にして思えば。
この時タクミは覚悟を決めていたのだろう。
どんな、とは俺には分からない。
だけどきっと、タクミにとってとても苦しい覚悟を。



タクミは一つ息を吐いて、二つに折られた紙片をゆっくりと開いた。
紙片へと落とされた瞳が文字を追って、そして大きく見開かれる。
ゆらゆらと揺らめいていた瞳から大粒の涙が溢れ落ちるまでに、そう時間は掛からなかった。
「・・・ふっ、うっ・・・っ・・・。」
崩れ落ちるようにその場にしゃがみ込んだタクミの固く噛み締められた唇からこぼれ落ちる嗚咽に。
俺たちは掛ける言葉も無くして、タクミが落ち着きを取り戻すまでただ見守る事しか出来なかった。