Promise to you 12 | usatami♪タクミくんシリーズ二次創作小説♪

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タクミくんシリーズの二次創作です。
usatami のこうだったらいいのにな~♪を細々と綴っております(〃ω〃)
覗いていただけてら嬉しいです(’-’*)♪

「ねえ、行かなくてもいいの?」
「まあ、いいとは思うが・・・万が一もあるしな・・・一応行っておいた方がいいはいい。」
すぐに行くから、と言ったくせに一向に動こうとしない赤池くんに尋ねたら謎の答えが返ってきた。
「えっと、つまりは行くんだよね?」
「だが、葉山はまだ練習するんだろ?」
再び尋ねると疑問文に疑問文が返ってくる。
「それって、僕が練習止めなかったら行けないってこと?」
「・・・・・・」
今度は沈黙が返ってきて。
僕は一つ溜め息を吐いて、持っていた弓の毛を緩めた。
そのままバイオリンを丁寧に拭う。

「いいのか?まだ途中だろ?」
「ん、指慣らしは出来たから。今日はこれで終わりでもいいよ。」
僕の返事に赤池くんは済まなそうな顔をして。
「・・・悪いな。」
やっぱり済まなそうな声音で言うから、僕はくすっと笑ってしまう。
だって鬼の風紀委員で通っている赤池くんらしくなくて。
「何が可笑しいんだ?」
心外だ、という様に言ってくる赤池くんが尚更可笑しくて。
僕はくすくす笑いが止まらなくなる。
「ごめん、ごめん。なんか赤池くんらしくなくって。そんなしゅんとした赤池くんなんて、滅多に見れないもの。ちょっと得しちゃったかも。」
ケースに片付けたバイオリンとスコアを持って、音楽室の扉へと向かいながら赤池くんに言ってみると。
絶対に怒られると思ったのに、意外にも無言。

???
どうしたのかな?

振り返って見てみると、赤池くんは無の境地のような表情で溜め息を吐いていた。
「・・・・・葉山。あんまり無自覚に色々とやらかしてくれるなよ。それでなくとも、僕もギイも大変なんだからな。」
赤池くんの疲れの滲み出た声に、僕は意味なんてまったくわからなかったけどとりあえず、ごめん、と謝ってしまった。






そして、今。
赤池くんと二人寮へと並んで歩いていたりする。
てっきり音楽室で別れて担任の先生の所へ行くと思っていた赤池くんだけど、何故か僕と一緒に寮まで行くつもりらしい。
「赤池くん、寮に用事でもあるの?」
気になって問い掛けてみたけど、
「いや、ないな。」
じゃあ、どうして寮までいくんだろう?

「葉山一人で歩かせたら危ないからな。」
疑問が顔に出ていたのだろうか。
赤池くんが付け加えたセリフをしばし脳内で吟味して。
「どういう意味?!いくら僕だって、もう迷子になったりはしないよっ。」
数瞬遅れで憤慨する。
全く失礼極まりない。

だけど、赤池くんはまたまた大きく溜め息を吐いて、
「迷子の心配は流石にしてないけどな。意味が分からない葉山は、やっぱりお子さまだな。これは迷子の心配もしておいた方がいいかもしれない。」
と、謎の言葉。
謎過ぎて僕は途方に暮れてしまう。
「赤池くん、言ってることよく分からないんだけど。もうちょっと丁寧に説明してよ。」
「丁寧に、か・・・。つまり、葉山は幼稚園児並みに可愛いから誘拐されたりしないように気を付けろ、ということだよ。」
僕の懇願は今、まさに作ったばかりです、というような満面の笑みを浮かべた赤池くんにあしらわれてしまったのだった。