君と一緒に♪8-4 | usatami♪タクミくんシリーズ二次創作小説♪

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タクミくんシリーズの二次創作です。
usatami のこうだったらいいのにな~♪を細々と綴っております(〃ω〃)
覗いていただけてら嬉しいです(’-’*)♪

午後からも大学で過ごす託生といったん別れ、早急に片付けておきたい案件の処理へと向かうべく目指した車の前に、良く見知った人影があった。
「島岡・・・。」
思わずその名を呟く。
「ご一緒しますよ、ギイ。」
「社用じゃないぞ。」
先回りされたセリフにぼそっと返すと、島岡は肩を竦めて言う。
「勿論、知ってますよ。ですが、あちらがどういうつもりかは分かりませんから。それに、ギイに任せておくのも少し心配ですし。」
「何で俺に任せておくと心配なんだよ。」
言われた内容に憮然と抗議するギイだったが、
「おや?何か間違いでも?貴方は他の事なら全て完璧にこなしてしまうのに、託生さんの事となると何故かつまらない判断ミスをしてしまうでしょう?」
島岡のこの言葉には黙るより他なかった。

長年、兄のように見守ってきてくれた存在である。
ギイのウィークポイントなどお見通しなのだ。
そして、それが真実であるだけに、ギイは何も言えなくなってしまうのだった。

島岡の運転で辿り着いたAグループ本社正面玄関。
「失礼ですが、崎義一様ですね?」
声を掛けられた方に向き直ると、そこにはダークグレーの品の良いスーツをビシリと一分の隙もなく着こなした男性が立っていた。
島岡よりもやや年配のように見受けられたその男は、こちらに近付き名刺を差し出す。
「私、相田修一の第一秘書の安井と申します。ご案内させて頂きます。どうぞこちらへ。」
安井の案内で専用らしいエレベーターを使い最上階へ。
応接室に通されると思っていたが、着いた先には“副社長室”の文字が見えた。