東京から新幹線で1時間以上。

そこから在来線で30分はかかる地方都市。

その街が舞台です。

「告白」で鮮烈なデビューを飾った湊かなえさんのミステリー。

ドラマ化もされたので、ご存知の方も多いかも知れませんね。



両親を亡くし、祖母と二人暮らしの梨花。

その祖母が胃がんで入院。その矢先、勤務先の英会話教室が経営破綻。

検査や手術でお金が必要。

そこで母に毎年豪華な花束を贈ってくれていて、母が亡くなったときには生活の支援も申し出てくれた謎の人物Kに援助を依頼しようと考えます。



伯父夫婦のすすめで職場結婚。

退職し専業主婦となった美雪。

夫婦仲は円満。でも、悩みのタネが1つ。

結婚して3年経つのに子どもに恵まれません。



公民館で水彩画教室の講師をする紗月。

母と二人暮らしで、和菓子屋「梅香堂」でのバイトもしてます。

ある日、短大卒業後は絶縁状態だった友人・希美子が訪ねて来て、夫・浩一を助けて欲しいと頼まれます。助けられるのは紗月だけだと。

それだけはお断り!と厳しい言葉を投げつけ、拒絶する紗月。



3人のヒロインの世界が順番に登場。

でも、Kをキーワードに3人の世界がつながるとき、思いもかけない驚きと感動のラスト。

「告白」同様、母の愛、母娘の強い絆がテーマ。

即、再読したくなります。