膝を抱えるように座る。
皆が支えてくれるのは嬉しいし安心する。けれどそれはリスクを背負う事になる。
何か起これば、誰かに迷惑がかかる。
黒子はそれが心配なんだろう。
「ヒャッ」
両頬に冷たい何かが触れた。最初は驚いたが段々と気持ち良く感じる。
頬を包む両手に黒子は手を重ねた。
「テッちゃん」
「実渕さん・・」
実渕は雪女の先祖返りだからか末端がすごく冷たい。
そんな親指で黒子の目元を優しくなぞる。
「リスク、あるのよね。私達がテッちゃんを支えようとすると」
「はい・・・誰かが傷つくのも悲しむのも、見たくないんです」
すがる様に頬を摺り寄せる。実渕は目線を合わせる為に立ち膝の体勢になる。
「でもね、私達はテッちゃんが傷つくのも1人で悲しむのも見たくないのよ。だから支えたいの」
黒子のおでこに実渕はそっと唇を落とす。くすぐったそうな反応をする。
「テッちゃんは私達のお姫様だもの」
「姫・・・ではないですよ」
「妖姫でしょ?」
ムスッとした表情になる黒子を見て実渕は微笑む。