「紫原君・・・少しだけ・・・」



紫原の胸にぎゅっと抱き付き、顔を埋める。


黒子の中には取り込まれるときの恐怖があった。


なんとも表せない、永遠に続く恐怖。




「黒ちんはあの時から、1人で抱え込みすぎだよ。俺らにも分けてよ」



紫原の来ているTシャツに黒子の涙が滲む。


声をたてずに泣く黒子の背中をさする。



数分間そのまま泣き続けていた。





「すみません・・・そろそろ戻らないといけませんね」



 黒子の目元は赤くなっていた。


「黒ちん、顔洗っていった方がいいよ。もっとみんな心配しちゃうし」


「そうですね」


水道で顔を洗う。冷たい水がしみて少し痛い。でもすっきりして気持ち良かった。


「じゃあいこっか」






* * *



その後は案の定、周りに大丈夫かと心配されたが先輩組は落ち着いていた。


多分赤司が事情を話したからだろう。



「大丈夫だったかい、黒子ちゃん」


「はい、心配をおかけしてスミマセンでした氷室さん」


紫原の隣に座っている氷室がいつもの色気のある笑みで話しかけてきた。


「これからは僕らも力になるよ」


「ありがとうございます」



 朝食も無事食べ終わり、黒子は廊下にあるソファに座った。


まだ練習までは時間がある。