救搬されて790日

 

薄く開いた目は、ゆっくり左右に動いていた。口は開いたまま。

 

声を掛けても全く反応しない。

 

体に触れると脱力感がある。

 

パルスオキシメーターを装着すると SpO2 93%の表示が少しづつ下がっていく。

89%の時 p32 KT37.3

 

トラキマスクが吐息で少し曇っていた。

 

いつもと違う夫の姿に不安が拭えず、そのまま廊下に出て通った看護師に診てほしい

とお願いした。

 

看護師は、「担当看護師を呼びます」と応えた。

 

すぐに担当看護師が来て「いつもと違いますか?」って...

「少し前に処置に入った時はいつも通りだったんですけど...」と言い、脈をとると

「大丈夫です。実測でちゃんと取れてます。SAT 違う指だったら数字が出るんじゃ

ないかな」と言われ反対の手に付け直す。

 

SpO2 96         p89

 

夫の反応はなく、違う世界に行ってるような表情が続いていた。

 

看護師が吸引してみますねと吸引すると、間もなく口をモゴモゴ始め、目が開いた。

 

戻って来たー 良かったー 心配しちゃったと顔がほころぶ。

 

看護師も「大丈夫ですね」と退室した。

 

寝ていたのかな...

 

吸引して起こすって可哀そうなことをしてしまった。

 

でも心配だったの

 

辛い思いをさせたくない!と思いながらも、自分がその選択をしている...

 

でも ほっとけない!

 

救える命なら助けたい 無垢な気持ちだ。

 

本当にダメなら何をしてもダメなのだと思う

 

 

ウロバックの尿色が濃い。

 

昨日は熱発して経管栄養が中止されていたけど、今日は再開されてるのかな...

 

再開されていると良いなぁ

 

今日も会えて嬉しい

 

どんな姿でも会えるだけで支えになってる

 

いつも傍に居るからねと声をかけた。

 

気持ちを明るく 明るく!

 

下ばかり向いちゃうから気をつけないと!!

 

夫に安心してもらいたい。