「美、恐怖、郷愁・・・・・・ 月岡芳年の妖怪ワールド」 <帯より
「芳年妖怪百景」 図書刊行会
天保から明治の時代に生きた月岡芳年の、
幽霊、妖怪、神話など、恐怖と神秘の入り交ざった画集です。
以前、某浮世絵美術館でこの方の「羅城門渡辺綱鬼腕斬之図」を見た時から、
他の作品ももっと見たいと思うようになりました。
で、悩んで悩んで悩みぬいた末に、とうとう購入してしまいましたこの本を。
(イヤだって高いんですよ高過ぎるよ…米が何キロ買えるんだよ…生活費圧迫するよ…)
でも思い切って購入して良かったです。
一番最初のページからその「羅城門~図」が掲載されていて、
しかも、見開き、縦に開く見開きでかなり感動しました。
鬼、稲妻、雨、馬、睨み合う目と目、いつ見てもこの絵の迫力には惹き付けられます。
「和漢百物語 頓欲ノ婆々」や、「百器夜行」(百鬼夜行ではない)の妖怪たちは、
ひょうきんに見えてかなり面白い。
なんだろう、どこかで見たことのあるような妖怪たち。
かわいいと思ってしまうのは間違いでしょうか。
本当は一枚一枚感想を書きたいところですがそんな余裕も文章力も無いので、
「これは・・・!」と思った一枚の感想を最後にひとつ。
それは、「幽霊之図」。
上半身裸の後姿の女性の幽霊の絵なんですが、これは美しい。けど怖い。
そして、右腰の辺りからチラッと見える痩せた子供の足がさらに怖い。
首から肩にかけてのライン、柔らかなそうな長い髪、上半身はすごく美しいのに、
腰に巻かれた着物に付く赤が血の色に見えなくも無い…(実際どうなんだろう
暗い色調といい、美しくて恐ろしい(顔は見えないのに!)すごい幽霊画でした。
いつか生で見てみたいですね。