簿記は、財産の状態を一目でわかるようにします。だけど、それだけではありません。
では、理由はどのように書けばよいでしょうか。
たとえば、不動産屋が、アパートを貸して手数料60,000円を現金で受けとったとしましょう。この出来事で、不動産屋の現金は60,000円増えます。このお金は、店主が家から持ってきたお金ではなく、借りたのでもなく、預金から下ろしたのでもなく、お客さんから手数料として受け取ったお金です。返す必要のないお金です。
つまり、この出来事でお店は60,000円稼いだのです。
稼いだ理由は手数料、簿記では、受け取った手数料なので「受取手数料」と書きます。
簿記では、借方の出来事と、貸方の出来事をセットで書きます。
資産の現金が増えたときには、借方、左側に書きます。だから、増えた理由は、反対側の貸方に書きます。
また、不動産屋が広告料30,000円を現金で支払ったとします。払って減ったのは不動産屋の現金です。払った理由が広告料です。
電気代を払ったり、家賃を払ったり、文房具を買って代金を払ったりしますが、減るのは、現金や普通預金です。広告料、電気代、文房具代は全部理由です。
資産の現金が減るときには、貸方に書きます。だから、払った理由は反対側の借方に書きます。
増えた理由のグループ名を収益といいます。
収益の勘定科目には、受取手数料、受取家賃、受取利息などがあります。
減った理由のグループ名は費用といいます。
費用の勘定科目はたくさんあります。広告料、消耗品費(文房具ほか使ったらなくなるもの)、水道光熱費(電気代、水道代、ガス代など)、支払手数料、支払家賃、支払利息、給料などです。
借方に稼いだ理由、収益を、貸方に使った理由、費用を並べて書けば、お店が何で稼ぎ、何にお金を使い、儲かったのか、損しているのかがわかります。
この表を、損益計算書といいます。
損益計算書は、また、次回に。
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会話では、お金で受け取ったときは省略して、ただ「手数料を受け取った」と言うことが多いです。
でも、手数料という「物」はありません。受け取ったのはお金、つまり「現金」が増えたのです。そして増えた理由が「受取手数料」です。 -
机を買ったときは、備品(資産)が増えます。鉛筆を買ったときは、消耗品費という理由を書くだけです。
違いは?長く使えるものか、使ったらなくなってしまうものかが違います。
机やパソコンは、使ってもなくなりません。財産として残して、できるだけ長く使いたいものです。
鉛筆やノートは使うために買います。会社やお店に使ってない鉛筆やノートがたくさんあるのは無駄なことです。
使うために買い、使ったらなくなってしまうので、財産として残さず、買ったときに、理由だけ書いておきます。家賃も、電気代も、水道代も、残りません。