北海道鉄道唱歌 南の巻
19 蘭島 塩谷の海辺には らんしま しおやのうみべには
楽しき海士の里見えて たのしきあまのさとみえて
鰊あみ引く春の日の にしんあみひくはるのひの
賑 言葉につくされず にぎわいことばにつくされず
20 土地の話を耳に聞き とちのはなしをみみにきき
かわる景色を目に見つつ かわるけしきをめにみつつ
慰む程に呼ぶ声を なぐさむほどによぶこえを
聞けば小樽が早ここは きけばおたるかはやここは
ソーラン節を引き合いに出すまでもなく 北海道のニシン漁は北海道内の経済を支えてきました 江差 松前 余市 美国 古平 瀬棚などはニシンが作った町
ニシン輸送を担った 寿都鉄道 ニシンにより栄えた港は数知れません
小樽 余市などの ニシン御殿 も御存知でしょう
3月の始め 産卵のため浜に近寄るニシンの大群を一網打尽 まさに一攫千金です
この情景は 鉄道唱歌19番でも紹介されています
しかし ニシンの群来も昭和の始めから途絶え ニシンの網元は次々に没落しました
前回 紹介した余市もその一都市でした
北海道の鉄道の歴史は以外と早く 新橋―横浜 大阪―神戸に次ぐ
明治13年11月28日手宮(小樽)―札幌間にて開通したのです
このジオラマは 開通当時の 小樽・入舟陸橋です 一枚の写真から再現したものです
家屋も その当時の再現です
余市 小樽間は非電化ローカル線 本数も少ない
れおん バスの方が便利ですよ
しかし 鉄道唱歌の旅ゆえの 悲しさ
うさ子 しゃああるかい 汽車に乗らんとあかんのじゃ
と 半ば投げやりです
余市からは3駅 約30分で小樽に 到着
小樽は 歌の通り 寒い
♬ ♬ ♬ 二人で歩いた 塩谷の浜辺
♬ ♬ ♬ 偲べば懐かし 古代の文字よ
これは 余市で説明しました ブコッペ洞窟の古代文字様彫刻です
人も しばれりゃ 列車も凍る
粉雪どころか ドカ雪の小樽 函館本線
昭和50年1月 小樽駅
旭川から札幌 小樽へと長駆 駆け抜けて来た 急行 かむい
前も後ろも雪まみれ これは高速で走るので舞い上げられた雪が着雪するのです
おたる おたる おたる わしゃ かったるいわい
うさ 何だんねん この舐めくさった放送
子うさぎ 小樽は 寿司がおいしいのですよ
ボス子 わぁい 楽しみですよ
ごま 小樽にやってきました
この先 美味しい食べ物が待っていますよ
ご当地グルメは ミミさんにお任せするとして
地名の由来 のコーナーです
明治13年に北海道に鉄道が出来た当時は小樽ではなく 手宮でした
手宮とは テンムンヤ 海草の岸 という意味です
そして小樽とは オタルナイ 砂の多い沢 から転訛したもので
オタルナイ川を指します 昔は この川の流域を中心として
漁場が開かれていましたが 中心が今の小樽市内に移されても
名称はそのまま残ったのです
では 小樽市内の散策 と 名所を巡りましょう
うさ子 こんな しゃむいとこの しゃんしゃく にゃんか かにゃわんわい
うさ 師匠 いつから泉州人になりましたんや
うさ子 ちゃうわい しゃむうて りょれちゅが まわらんのじゃ
ミミ これを標準語にしますと
「こんな寒いとこの散策などかないませんよ」
と 「違いますよ 寒くて呂律が回らないのです」
という意味なんですね
でも 寒かろうが暑かろうが 「そんなの じぇんじぇん 関係無いわい」 で
まず 訪れたのは
ミミ ここが 三角市場ですよ
カン こんな 駅のそばに おまんねんな
れおん この時期ですと たらば蟹ですね
ごま 大分の お母さんに 蟹 と イクラ 送っておきますよ
ミミ じゃあ 私も祇園のおかあはんに 送りますね
今は クール宅急便がありますから簡単に送れます
子うさぎ お母ちゃん お腹空いた
ボス子 私達も お腹空きましたよ
源三 ミミさん 美味しい物を紹介して下さいよ
ミミ じゃあ北海道1回目の あのコーナーしましょうか
ミミのご当地グルメのコーナーです
北海道 第1回目はここ小樽からです
ごま 北海道は初めてですから 楽しみですよ
それじゃあまた逢えたらいいね
うさ あー オッサン強制終了する気でっせ
うさ子 その方がゆっくり飲めるわい
うさ 師匠 黙っときなはれ また 飛ばされまっせ
はな 冬の石狩湾の冷たさは半端やないんやで
ミミ その 石狩湾 小樽近海のネタを使った お寿司
小樽は道内で唯一 小売業者がセリに参加できるのですね
仕入れと販売が直結しているので安くて新鮮なネタを提供できるのです
うさ子 わしこの 北のほいほい の冷酒が好きでのう
うさ 喰いねえ 喰いねえ 寿司喰ねえでんな
うさ子 ほれ うさよ 飲みねえ 飲みねえ 酒 飲みねえじゃ
ミミ 小樽は 寿司だけではありませんからね
うさ子 うさ 刺身もええぞ
うさ ボタン海老の塩焼き もいけまっせ
ミミ いえいえ ボタン海老 や カニのつめ
などの北海道の食材を天ぷらにした
ボス子 お母ちゃん この 天丼 美味しいよ
子うさぎ 海鮮丼 も美味しいですよ
れおん でしょ 北海道は食の宝庫ですから
これから先も美味しい物が山盛りですよ
ミミ と 北海道民 れおんも豪語してくれましたね
ごま 日本は四面が海に囲まれていますから
そのご当地ご当地で色々な美味しい海の幸が頂けますからね
ミミ そうですね 山陰でもそうでしたし 瀬戸内海 伊勢湾 でも
沢山の 美味しい海の幸を頂きました
今日は ここ小樽から 石狩湾 小樽近海の
美味しい海の幸を頂きました
ミミの ご当地グルメのコーナーでした 次回をお楽しみに
れおん 次回は 札幌でしょ 今からワクワクしていますよ
小樽の観光といえば 小樽運河 そのほとりの石造り倉庫群がまず 浮かびます
しかし この時期雪に埋もれて
うさ子 石狩湾からまともに風が吹いてくるし 観光どころの話とちゃうわい
ミミ あんたー こんな時期に行くからでしょ
うさ子 でも 秋は良かった
港町として道内でも早くから発展してきた小樽には 明治時代の建築物が多々 現存しています 小樽運河沿いに佇む石造りの倉庫群や街頭に 明治の歴史を感じ散策するのも旅の楽しみです でも 冬は冬でいいのですが
女子に人気があるのは 硝子細工 と オルゴール
小樽とオルゴールの歴史は明治の末期まで遡ります
オルゴールは 生演奏でないと音楽を楽しめなかった19世紀
生演奏以外で 音楽を再生できる機械として誕生し
エジソンが蓄音機を発明するまで唯一 音楽を奏でました
オルゴールといえば 化粧を施した綺麗な箱に入れ
蓋を開ければ 音楽を奏でる そう 「エリーゼのために」 はご存知だと思います
日本沈没のドラマ版で 函館から札幌へ逃げる回で 女の子が 大切な物として
オルゴールを持ち逃げ 沈没が始まり湖に落ち死する際にオルゴールがエリーゼのためにを奏でていました 何気なく見ておれば見逃す光景ですが 小樽の項でふと思い出しました
ポーターディスクオルゴール
素晴らしい音楽を奏でてくれますね
ヨーロッパでは 芸術品と呼べる オルゴールもありました
オルゴールのユニットを使って 世界にたった一つの手作りオルゴール
ミミ ロマンチックですね
ごま 小樽の雪景色と オルゴールの音色 なんて素晴らしいのかしら
ボス子 北海道に来れて幸せですよ
子うさぎ 世界に一つのオルゴール って 一度作ってみたいです
でも オッサンを筆頭に 「そんなのじぇんじぇん 関係ねぇ」 って連中もいるのですが
小樽のガラスは 古くは明治中期に始まった 石油ランプと漁業用の浮き玉の製造
昭和54年に関西からやってきた若いガラス職人によって設立された
ザ・グラス・スタジオイン・オタル
手作りガラス体験工房 では自分で作る体験もできます
鉄道ファンには 小樽市総合博物館
ここには かつて 北海道を駆け抜けていた 名車
北海道の豪雪と闘った車輛 を展示しています
うさ 師匠 最近おいた はどうしましてん えらい静かでっせ
うさ子 したいけど これだけさぶかったら する気にもならんがな
ミミ あんたら 何アホな事言うてますんや そんなもんせんでよろしい
今迄 どれだけの人に迷惑をかけたとおもてますんや
ここに座りなはれ
れおん うささんの余計な一言でひさしぶりに説教喰ろていますよ
はな 函館本線やったら汽車走ってないから
水のかわりにガソリン入れて汽車 爆発させる事も無いしな
源三 そんな事 したんですか
はな 第1話で 金谷行ったとき
大井川鉄道の C11 312 木っ端微塵にしたんやで
うさ子 何でじゃ わしゃ何もしとらんのに
北海道に来てまで説教されなあかんのじゃ
と えらいとばっちりを受けた うさ子なのでした
うさ こうなったら 小樽港に停泊してる漁船 撃沈したりまひょか
ミミ まだ 言うてますんか 特亜はともかく一般人はあきまへん
小樽観光といえば
子うさぎ ボス子さん 小樽にも水族館あるのですよ
ボス子 行ってみたいですね
れおん 石狩湾に面している自然に囲まれている水族館です
しばれる北の海で逞しく生きている 魚たちを展示しているのですよ
子うさぎ お母ちゃん行くねん
ボス子 お父ちゃん 行こうよ
うさ 師匠 子供達 水族館行く言うてまっせ
うさ子 わしゃ このクソ寒いのにあんな海辺の水族館遠慮しとくわい
れおんと源三に任せちたらええわい
ミミ あんたー リーダーでしょ 寒かろうが インフルエンザになろうが
逝きなはれ
うさ ミミの奴 ムチャクチャ言うてまんがな
小樽水族館は マリンパーク祝津にあります
うさ 師匠 そこで魚で一杯 やりまひょ
うさ子 そうじゃのう こう寒うては中から暖めんと どうもこうもいかんわい
ごま あの師弟は どこに行っても飲んでばかりなんですから
れおん じゃ 子供達は一緒に見学に行きましょうか
源三 れおんさんが一緒ですから 北海道観光は安心していられますよ
カン 子供達も れおんさんを慕っていますし
はな れおんは 子供と一緒やしな
イルカショー トドショー セイウチショー などのショーも楽しみ
世界的にも珍しい ネズミイルカの飼育・展示
ゴマフアザラシ・ゼニガタアザラシ等のアザラシの展示
また 釧路川に生息する 国内最大の淡水魚 イトウ の展示 も見て
子うさぎ お母ちゃん お腹空いた ボス子さん ご飯食べに行きましょ
はな そうやな ご飯食べよか
カン はなさん 子供には優しいんですな
ミミ 今迄 ほったらかしでしたから
たまには親らしい事しないとね はなえもん
ボス子 これみて下さい この可愛いランチ
子うさぎ セイウチ に カメさんですか
ごま ここまで来たのですから 鰊御殿も見て行きましょ
当時の網元の繁栄が想像できる鰊御殿
マリンパーク祝津にあり 明治から大正にかけて ニシン漁が全盛であった積丹半島を中心とした後志一帯 この時代に数多くのニシン漁舎が建てられました
現在の鰊御殿は そのうちの元屋の一つで明治時代の原型をとどめており
北海道の文化財の一つです
小樽公園 天狗山麓の丘続きにあり 市街と港が一望できます
れおん 折角ですから 天狗山でスキーでもしません
ごま いいですね ロープーウェイ と リフトで山頂に行けますからね
さて ロープーウェイは全員で乗りますが リフトは
ミミ よろしいでっか 私達が上に着いてから 乗るんでっせ
うさ子 何じゃ またか
ミミ 当たり前でしょ あんた等が前後におったら
あぶのうておちおちリフトにも乗れまへん
うさ子 らしいで うさ わしら疫病神らしいわ
ごま じゃあ 乗りますから よろしいね お姉ちゃん
うさ へー へー わかりました
うさ子 うさよ チト耳 貸してみ
うさ 何でっか 師匠 噛んだらあきまへんで
うさ子 あんにゃ こうじゃ ほにょ ほにょ ほにょ のぷう じゃ
うさ 師匠 それ やりまひょ 面白なりまっせ
れおん じゃあ ミミさん お先に
ミミ どうぞ 直ぐに追いかけますからね
スキーを楽しむ れおん と ミミ ごま リフトで 上がる 悪魔の師弟
うさ子 ここじゃ うさ 攻撃じゃ
うさ ラジャー
ドッカーーーーーーーーーーーーーーン
ドッカーーーーーーーーーーーーーーン
れおん ちょっと うささん 何しますのん
ごま お姉ちゃん 危ないでしょ
うさ子 どうじゃ 水戸藩爆撃隊 の威力は
ミミ 止めなはれ 危ないでしょ
れおん オチオチ スキーも出来ませんよ
ごま 危ないから 早く下りましょ
うさ ほな 次いきまっせ
うさ子 次は あの雪の塊を爆破せい
うさ ラジャー 第2派 逝きまっせ
ドッカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン
れおん あーー 雪の塊 爆破しましたよ
ごま 何ですって という事は
ゴォーーーーーーーーーーーー
ミミ あーーー 雪崩ですよ
れおん うわっ 早く逃げないと
子うさぎ お母ちゃん お姉ちゃん達 えらい勢いで滑ってくるよ
はな 競争してるんやろ
子うさぎ 雪に追われてようですよ
ボス子 あれって 映画で見た事ありますけど
源三 あれ 雪崩ですよ
はな どんくさい スキーヤー 雪崩に飲み込まれているやん
カン でも 何で雪崩なんか起きますんやろ
はな どうせあの師弟の仕業やろ
塩狩峠で雪崩起こして宗谷本線 不通にした事もあるしな
源三 巻き込まれた人の 無事を祈るばかりですよ
今晩は小樽で お泊りです
明日は 明日の風が吹く のです まさか 新日本海フェリー とか
それじゃあまた逢えたらいいね
うさうさ うさ子