昨日は、
父親の85才の誕生日でした。
午前中に電話するも不在だったため
夕方に電話したのですが...。
今度は在宅していて
電話が繋がり、
『お誕生日おめでとう~』
と、伝えることが出来て
良かったなぁと嬉しい思いでした。
ただ、
『最近、どう?かわりない?』と
話をふった途端に、
父から同居する兄の深刻な悩みを
い~っぱい話され、その重さに
聞いてるだけで潰されそうな
思いを抱いてしまいました😞💦
兄は昔からアルコールやギャンブル依存、
かつ借金ばかり繰り返しています。
父と兄は完全に共依存の関係性にあり、
お互い頑固ですから、私がこうしたら
いいんじゃないか?と参考意見を
言ったところで、寝耳に水です...
役所で福祉部門の
窓口相談業務をしていた時、
この手の相談は毎日のように
あったので、
すぐに解決できない問題を
常に抱えながら、何とか日々を
過ごしている方々ばかりなことに
当時、若かった私にはかなり衝撃的
でした💧
アルコール、ギャンブル依存から
脱却するための支援団体など多数
ありますが、
本人がその支援を受けたいと
思わない限りは根本的な解決は難しいし、
ほとんどは、そういう第三者の介入を
本人が頑なに拒否するために、
ずっと変わらない状態が続いてしまう
ケースの方が多かったです。
まさに、
『他人は変えられない。』
という言葉は、その通りだなと
実感した覚えがあります。
その時に
この本に出会っていれば
精神的なダメージを真っ正面から
受けずにすんだかもなぁと
思わずにいられない本があります。
題名 : ネガティブ・ケイパビリティ
答えの出ない事態に耐える力
作者 : 帚木 蓬生
出版社 : 朝日新聞出版
作者は、小説家でもある精神科医の方
です。
「ネガティブ・ケイパビリティ」とは?
どうにも答えの出ない、
どうにも対処しようのない
事態に耐える能力 のことです。
早急な結論、過激な意見にとびつかず
「急がず、焦らず、耐えていく」力
とも言えるそうです。
(時間をかけてゆっくりと少しずつでしか
身につかなそうな「力」ではありますね💦)
歳を重ねるほど、
多様な『すぐに解決できない問題』を
大なり小なり抱えているように
思います。
この本は、
「ネガティブ・ケイパビリティ」が
発見されるまでのル-ツとか
教科書みたいに難しく感じる部分も
あるのですが、
作者が、日々の診療所で受けた
『患者の身の上相談の話』が
とてもリアルで参考になりました。
医療、教育、文学との関係性など
いろんな話が載っているので、
パラパラっと興味のあるところだけ
読むのもオススメです♪