「よ~し!気合入れてやろう!!」
「おう!!」
いつもの野原に元気いっぱいの少年達の大歓声が起こった。
皆、ほっぺたが林檎色に染まっている。
爽やかな風を受けて、皆、手に10粒ほどの小さな石つぶてを握り締める。
審判役のチ-ムの子が、スタートしての掛け声の「ファイエル!!」を言った瞬間・・・。
それぞれのチームごとに、敵の的を目掛けて一斉に走り出す。
今日の参加人数は全部で6人。
2人ずつの3チームに分かれている。
薄いボール紙製に描かれた戦艦・・・敵の的目掛けて、プラスチック製の小さなゴム銃で一斉に石をぶつけるのだ。
対戦するのは3チームのうちの2チームだ。
残りの1チームは審判役。
対戦後にスコアボードに結果を記入したり、反則をしたチームにレッドカードを見せたり。
そして、負けたチームと交代するのだ。
最近、7歳から10歳程度の歳の少年達の間で流行っている、実にアナログな戦争ごっこであった。
敵が仕掛けた的に向かうまで、息が切れるぐらい一気に走る場合は『急速前進』と言う。
それから、連続して石をぶつけるのが『主砲連続斉射』と言う・・・こんな決まりが幾つかある。
親が艦隊勤務の軍人の子がそう言い出して、それはカッコイイと言う事になって、ルールの中に取り込まれたのだ。
他にも、チームの人数によるのだが、相手チ-ムを妨害する手段の中に『各個撃破』と言うのもあった。
まぁ、早い話、先に紙の薄っぺらい戦艦が倒れれば良い訳だ。
少年達は学校の帰ってから、野原に集まる。
以前は、学校から帰る時に、家に帰らずに先に野原に来て遊んでいたのだが、それが禁止された為だ。
とっくに下校時刻を過ぎているのに子供達が中々家に帰って来ない・・・。
子供に何かあったのでは?と心配した親が子供を捜す事態となり、一時期、大問題になった。
結局、父母会等が開かれて、親と学校側と親の間で話し合いで、家に帰ってからなら、この遊びをしても良い事になった。
草原の上に、お手製の的をセットして遊び始める。
人数が多い時にはチームが増えたり、チームの人数が多くなったりしたが、どのチームも、ある少年が入る事を望んでいた。
何故なら、彼が入ると、そのチームは決して負けないからだった。
チームを強くするその少年はまだたった8歳。
だが、とにかく・・・この少年はずば抜けていた。
年上の子達も、この少年には一目置いていたほどだ。
なにしろ、10歳の子3人と、的当て対決をした時、パーフェクトを達成したのは彼だけだったのだ。
彼の石つぶては正確に的に当り、しかも効率よく倒れる。
あっという間にカタが付いてしまうので拍子抜けする事もあるが、そのテクニックが凄いのだ。
彼は人当たりも良く、凄くいいヤツなので学年中の人気者だった。
そして、年上からも可愛がられている。
だから、少年が公平にチームに入れるように、いつもアミダクジで決められる。
「うわぁ・・・最悪!今日は俺達は負ける日だ・・・!」
「げ~!あいつは俺達の敵のチームかよ!!完全にツキに見放された~!」
「やったぁ!!これで今日は勝てるぞ~!」
天才的な技を持つコルネリアス少年を獲得したチームの明るい笑顔と正反対に、彼を取りそこなったチームはゲームをする前からグッタリとしていた・・・。
Das Ende
100のお題より、「パチンコ」です。
コルネリアス・・・。
お察しのいい方は、もう、お気づきかもしれませんが、フルネームで書くと、コルネリアス・ルッツになります・・・しかも、御年8歳のルッツだぁっ!!
このような幼少のみぎりから射撃の腕は確かだったようで・・・。←勝手な事をナニぬかしてやがる・・・とか、ビッテンフェルト辺りに言われそうだけど。
まぁ、彼が射撃が得意は原作にもありますし、だからこそ、ラインハルトを逃がす為に彼は残ったんですよ・・・ううう・・・T-T・・・
まぁ、外伝で若いルッツ少佐に会えた時は、感激しましたわ・・・決闘者です。
あのルッツは、ライ&キルよりも階級が上だし、なんかちょっとエラそう・・・そこがツボでした。
そして、ラインハルトも素直にルッツに火薬式の旧式の銃の使い方を習っていたし、「ご教授ありがとうございました!」なんて、これまた殊勝な事を言っていましたしね。
あぁ、あの時の3人ってば、何だかとっても爽やかチックだったよなぁ・・・。←遠い目・・・ー。ー
まぁ、それは置いといて・・・。
コルネリアス君の話は・・・別のタイトル「毀れた弓」で・・・何と続いてしまうのです!
100のお題の「パチンコ」を見た時、一瞬、チーン・ジャラジャラ・・・でも良かったんですが、それだと、自分を変な方向に追い込んでしまいそうだったので、おもちゃの方にしました・・・。
でも、近あまり見かけませんねえ、このおもちゃ・・・。
大体、サッカーとか野球以外で、外で遊んでいる子・・・一昔前に比べたら減ったような?
缶蹴りとか、竹馬とか・・・全く見なくなったと言っても良いです。
女の子のゴム飛びなんてのも、今の子は知らんのじゃないか??と思うほど。
私が子供の頃は・・・道路にロウ石で円なんかを書いて、石けりなんてのをやったりしたもんですが・・・いやぁ、時代はドンドン変わりますね・・・。