・ガマンを続けていると、気づいた時には一気に苦しくなる
心屋認定 不登校・パートナーシップカウンセラー 竹嶋 しょうこです。
人はほんのちっちゃなことなら
「これくらい」ってガマンできてしまうけれど
発散もできずに「ガマンするしかない」と
そのまま進んでいると、一気に苦しくなってしまう。
それはまるで真綿で首を絞めるように
少しずつ、少しずつ疲弊して
そしてある日、
何もかもを投げ出してくなってしまう。
私が小学生の頃、親戚の人が
急に失踪したことがある。
私の父の所に、別の親戚から泣きながら電話があって
そのことを知った。
まだ子どもだった私には
父がとても心配していることと
大人がいきなりいなくなるなんて
「とにかく大変なことが起きたらしい」
ということしかわからなくて
夜ドキドキして、なかなか寝付けなかった。
おじさんは数日後家から何百キロも離れた街で見つかって
その時、奥さんではない
知り合ったばかりの女の人と一緒だったらしいと
後から聞いた。
結局奥さんと離婚して
子どもとも離れて暮らすことになってしまったらしい。
おじさんはとても遠くに住んでいたから
私は数年に一度しか会ったことがなくて
そんなにしゃべったこともなくて
でも、とても真面目な人だなって思っていた。
それからしばらくして、おじさんは仕事も変わり
自分で小さな会社を作ったらしいと聞いた。
口が重い父の、言えることだけ伝えてくれたであろう
おじさんの久しぶりの近況に
「うまくいくといいなぁ」
とだけ思ったのを覚えている。
あの時のおじさんに何があったのかは
結局わからないんだけど
今の私に想像できるのは
失踪せざるを得ない状況だったんだろうなぁ
ということだけ。
家族もいて
仕事もあって
それでも
「もう自分のことを誰も知らない場所に行ってしまいたい」
って思いつめてしまうなんて
どれだけ孤独だったんだろう。
でも、それはたぶん。
あくまでたぶんでしかないんだけど
家族が何かしてくれなかったから、
じゃないんだよね。
仕事で何かあった、
だけでもないんだよね。
きっとどこでも
おじさんはガマンして
自分の気持ちを言わないことを選び続けて
いい人がゆえに
「イヤだ」って言わないことを選び続けてしまって
でも自分で気づいた時には
もう引き返せなくなってしまうくらい
心がパンパンでしんどかったんじゃないかな。
と思う。
大人になって
久しぶりにおじさんに会う機会があった時
おじさんは会社兼自分の、
荷物がいっぱい乗った大きなバンを運転して
「こんなに笑う人だっけ？」
ってくらい楽しそうに話していて
その姿を見て、私はとってもほっとした。
失踪は、人生をひっくり返すくらい
大きな出来事だったけど
そのせいで家族ともバラバラになってしまったけれど
でも、おじさんにとって、自分らしく生きるために
必要だったできごとだったんだろうな。
でもね、
今このブログを読んでくれている
苦しい状況にいる人には
かっこ悪くてもいいから
人に迷惑をかけてもいいから
「しんどい」って言ってほしい
って、そう思う。
「言わない」のももちろん選択の一つ。
だけど、
大事になってから
「言えなかった」じゃ、
「迷惑をかけたくなかった
じゃ、やっぱり寂しすぎるよ。
そして何かができていないと自分のことを
思っているとしたら
それは間違ってるよ。
優しくて、人の気持ちを大事にできるあなただから
苦しくなっているのだから。
苦しくなるのは
「もう無理だよ」って
あなた自身の心が悲鳴をあげているのだから。
人生は修行じゃない。
人は幸せになるために生きているから
苦しいことから逃げてもいいんだよ。
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