「証」 矢口敦子 幻冬社文庫


アメリカに留学していた頃、

お金に困り、自分の卵子を売った木綿子。

その後結婚&離婚により、

お金持ちになった彼女は、

日本に帰国し、悠々自適の生活を送っていた。

が、癌になり、克服したけれども、

何だか寂しくなってきた彼女。


子供がほしい。。


しかし、彼女は、もう妊娠できない。

あ、そういえば、卵子売ったことあったじゃん~、

というような軽いノリで、自分の子供を捜すことにし、

探偵に依頼をする。

が、見つけたとほぼ同時に、

「彼」は、ある事件の犯人として、自殺してしまったーーー。

私のDNAを受け継ぐ子が、そのような犯罪を

おかすわけがない、という根拠のない理由により、

彼女は、「真犯人」を探し始める。。


自分の精神エネルギーが下がっているときに読んだら

間違いなく、ずぶずぶ 嫌な沼に入りそうな感じの

お話でございました。。


ラストは、

人々のエゴが招いた自業自得、が、

皮肉に描かれていたなぁ・・・・。。


映画 「相棒 劇場版- 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン 」 


水谷豊さまの、右京さんが、

結構好き、なので、

映画 相棒 観てしまいました(=⌒▽⌒=)


楽しめました~。


俳優やら女優さんやら、

さすが 映画~って感じで、

豪華でございました。


木村佳乃が、ものすごくキレイで、格好良かった!

なんでやーってくらいに、

木村佳乃に釘付けでした。。。


西田敏行の、「泣く寸前の表情」が

ものすごくうまかったなー。

いろんな映画で見かける表情、のような気もするけど。


あ、あと、岸辺一徳も、いい味でてた~。


ちょっと つじつま合わないよなー、のところとか、

簡単過ぎ~とか、

あっさり進みすぎ~とかあったけど、

娯楽映画としては、楽しめました!


あと、お話に深くかかわる、

あんまり書けないけど「海外で誘拐されて殺されてしまう」部分、

数年前の事件を思い出してしまう。。

自己責任 とか、自業自得、とか、

実際、どこまで 私達国民は、誘拐された人を責められるのか?


マスコミと 国民の 見えない凶器。。


「オーデュボンの祈り」 伊坂幸太郎 新潮文庫


友達が、「伊坂さんの小説の中で、

これが一番好き」 というので、買ってみた。


伊坂さんの小説は、私の中では、

2つのパターンに 分かれる。

抽象的過ぎるもの と、

伏線と におわし が、すごくうまく きいてるもの と。


この話は、どちらかというと、

私の中では、抽象的過ぎる、かなぁ。


友達は、この 抽象感 が すごく好きなんだろうなぁ。

私は、もう少し 話が具体的な方が好きだなぁ。


コンビニ強盗に失敗した主人公は、

何故だか気づくと、見知らぬ島にいた。

そこは、誰からも忘れられている島。

島民は、島から出たこともなく、

島を訪ねてきたものは、150年ぶり、とのこと。

未来が見えて、言葉を話すカカシがいる島。

そのカカシが、何者かに、破壊される。

誰が、何のために、このカカシを壊したのか・・?


そこから見えてくる、カカシの意思と、

最後、まるく つじつま合っていく様が、

おーなるほど、な 感じだったけど。

 

「心霊探偵 八雲」 神永 学 角川文庫


シリーズ1冊目。

片目が 赤い、八雲は、その赤い目で、

幽霊が見えてしまう。

その力を使って、いやいやながらも、

いくつもの事件を 解決していく。

晴香と八雲が出会って、

少女マンガ的に、口が悪いけどココロ優しい男の子、と

彼に惹かれながらも素直になれない女の子、の

セットもの。


しかし~。


かなり、面白かった!

ちょっと 怖かったけど、でも 八雲 が

ちょっと素敵な感じ。。


晴香が危ないめに合うと、

必ず助けにきてくれる八雲。

これは、ありがちだけど、はまる展開~。

勿論 晴香のつもりで、読み進みましたとさ。

八雲は、誰がいいかなーとか、

考えながら、最後まで 読んでしまいました。



「チルドレン」 伊坂幸太郎 講談社文庫


短編集。

1話めは、銀行強盗の話。

そこで、人質になって、知り合った青年達が、

2話めから順番に、主人公になってる。


銀行強盗の犯人は、

あーなるほどねー、それは、つかまらないわ、

という感じで、

それを 解き明かす、盲目の青年が、

クールで 魅力的なのと、

伊坂さん色の、真相をはっきり書かずににおわせる感じが

心地良かった。


あと、陣内、という、「じゃいあん」的登場人物が、

自分勝手で、無茶な論理なのに、

何だか オトコマエ で、魅力的に

思えてしまったりもした。

きっと こういう人に、皆ふりまわされつつ、

ついて行ってしまうのだろうなぁ。。


「クレイジーヘヴン」 垣根涼介 幻冬舎文庫


すごく、すごーく、面白くなかった。


旅行会社で働く主人公 と、

チンピラに、美人局の片棒をかつがせられる、

美人 が、偶然出会って、ある事件がおこってしまう。。


とにかく、気持ち悪い。

そして、すごく下品で、チンピラ色満載だった。

何じゃこの小説?? が 感想だったりとか。。

なんでこの本 書こうと思ったのだろうか。

この作者の他の本、すごく良いのに。

すごく、ナゾ・・・・。


「葉桜の季節に君を想うということ」 歌野晶牛 文春文庫


面白かった~。


友達から、悪質な霊感商法の調査を

頼まれた主人公。

たまたま知り合った女性との恋愛話を

からめながら、霊感商法の正体を暴いていく

お話、なのだけれども・・・・。


最後で、びっくり!


そういう設定か~~。と、あご はずれそうな感じ。

でも、つじつま合ってる~~。


現代社会を、まさに反映しているっっ。


よく考えたら、内容は、悪 なのに、

何故だかココロあたたまってしまうお話でした。。



「邪魔」上下 奥田英朗 講談社文庫


夫の会社で、火事がおこり、

たまたま夜勤についていた夫が

事故に巻き込まれた主婦。

彼女が働くスーパーに巻き起こった騒動。

そして、平行して描かれる、

警察内部での、醜い争い、

親父狩りにより歯車の狂い始めた、少年達の人生。


それらが、からみ合って、

話が進んでいく、のだけれども。


なんだかなー。


主婦の、「自分の生活を守りたい」気持ちで、徐々に、

周りとの息が合わなくなっていく 様子は、

誰の身にもおこりうるなぁ、と こわいくらいに、

実感できる けれども、、


しかしなぁ。

なんか読後感が ちっともよくなかった。


皆が皆、保身や、自分の満足のために

動いているような気もするお話だったなー。

とか。


しかし、途中 何だかなーと思いながらも、

最後まで読む勢いが落ちなかったので、

やっぱり すごい小説なのかなぁ。


「推定無罪」上下 スコット・トゥロー 文春文庫


舞台は、アメリカ。

ある美人検事補が、自宅で殺される。

検事補のサビッチは、彼女と愛人関係にあった

過去があり、その過去により、

犯人として、容疑をかけられるーー。


すごく、面白かった音譜

サビッチが犯人なのか?

それともただ はめられた だけなのか?

半分半分の証拠がでてくるので、

こちらの予想も、その都度 ころころと

変わってしまう。


裁判シーンがまた、

かなり リアルで 手に汗握る感じだった。

と思ったら、作者は現職検事補時代に

この小説を書いていた。。

そりゃ、リアルだな。


最後は、「あー・・・なるほど!」 。


そっちは、考えてなかったっ。

しかし、確かにそれが しっくるくるなぁ、という

感想でございました。


ただ、アメリカの習慣の、

「ニックネーム」に ちっともなれず、

この人とこの人は、同一人物なのか??と

悩むこと たびたび・・・・・。


でも、面白かったо(ж>▽<)y ☆



「闇の花道 天切り松 闇がたり第一巻」 浅田次郎 集英社文庫


物語は、いつの時代なのだろうかな。


留置場に現れた、何だか ややこしそうな老人は、

昔の経験を とつとつと話し始める。

それは、大正時代。

名を馳せた義賊一家の一味だった彼。

彼の話は、義理と人情を何よりも大切にした、

怪盗たちの、盗賊なのに何だか粋に感じる

逸話でいっぱい。


シリーズ1作目で、もう3巻まで、

文庫本ででているようだ。

しかし、ずっと、こんな、語り話なのだろうか・・・・。

私には、ちょっと合わないスタイルだったなぁ。


主人公が、親に売り飛ばされた姉を

女郎屋で発見し、助けだそうとした話は、

ちょぴっと 泣きそうに切なかった。

主人公の気持ちじゃなくて、

その姉の、弟を思いやる気持ちが。。


でももう2巻は読まないであろう。