調べていると、天使さんとひとくくりに私たちが表現していても、そこには色々な理論や宗教文化が存在していて、カトリック世界にしか存在しない方や、ユダヤの世界で活躍されている方など様々なんですね...。
現代は一まとめに大雑把にしてしまっているようにも感じます。

メタトロン
と耳にすると、高位の天使さんで現代の天使系テクニックには重要な役割を担っているように連想してしまいます。
でも、調べていると、彼は
「天使の任務や責務と関係ない」
ということらしいのです。
意外!

たくさんの別名を持つ天使さんということでも有名なのだそうです。
70から100以上にもなるとか...。
そのくらい、色々な役割もある、ということでしょうか...。

カトリックでは認められていない天使さんなので、絵画など芸術に登場することはほとんど無いようですね...。

☆under the Polar Star☆-天使5.29


メタトロンはユダヤの伝承、タルムード、カバラに登場し、それこそ重要な位置づけにあり、物質界を支えている天使なんだそうです。
ユダヤ人の祈りを携え、900の天国を通り抜けて神の元へ届けるのだとか....。
天使の機能には関わりが無い、という記述がありつつも、神に次ぐ存在で「小ヤハウェ」と呼ばれる地位の高い天使。
でも、出身(?)は人間ということで、面白い位置づけにおられるようです。
前身は人間だ、という内容はエノク書に書かれています。
エノク書によると、メタトロンは天界と地上界のすべての出来事を記録しているのだそうですメモ
では、なぜ人間が天使になることができたのか?ですが....これは、アダムが堕落した際に失われた神聖な閃光がエノクの中に入ったから、ということなんです太陽
人間はこの閃光を肉体の中に保持していることができないので、この閃光が入ってしまったエノクを天国にあげて天使にすることが必要だった、ということになるそうです。
これは、カバラの古い書物「ゾハール」に書かれているそうです。
人間から天使へと変化する際に、ちょっと異形とも言える姿になったようですね...。
天国に到着したエノクは火に変えられたのですが、神がエノクに137万5000の祝福を授けたところ、どんどん体が大きくなり、世界の長さと広さに達したそうです。(すごい..)
左右に36枚ずつの翼、36万5000の目を持つ姿に変化...光り輝く衣と49の宝玉のついた冠をかぶり、目は偉大なる光のようで、宝玉は天国の四方を隅々まで照らしたそうです。
とにかく、神からあらゆる光、輝き、英知、力、美徳、理解、洗練、愛、謙虚さなどへ至る30万の門を授けられたのですから、それはそれは高い地位に上ったことになったわけです。
ですが、地上の学者からの異論により(ここがまた面白いですよね)その地位から引き下げられたのだそうです。

登場シーンは、ヤコブと格闘した天使として。
そして、アブラハムが息子のイサクを生贄としてささげようとした時に止める天使として。
ノアに洪水を知らせたのもメタトロンとする説もあるそうです。
これはウリエルと重複していますので、扱われる場面で変わるのでしょうね...。

カバラの智恵を人類に与え、神の代理人として荒野の中でイスラエルの12部族を導いているとのこと。
カトリックでは認められていないこともありますが、どうもお姿も経歴もちょっと変わっておられるようで、信仰の対象とか偶像へのデザイン化という必要性があまりなかったのかもしれません...。
慈悲溢れる天使像というよりは、厳しい面も併せ持つようですので、難解な天使さんなのかもしれません。
厳しい教義や秘教といわれる世界では、重要な位置づけであることは間違いありません。
メタトロンは、強い力を持たれているのですが、表舞台に出るというよりは他の重要な任務につかれているようです。
宇宙の真理や構造についての秩序を担っているのかもしれませんね...。
人間へ神の意思を伝えるお役目は他の天使さんがされるということでしょうか...。

☆under the Polar Star☆-天使5.29-2

出エジプト記に登場する、とされているメタトロン。
「太陽よりも燦然と輝く」顔を持つ、と表現されているのがメタトロンなのだとか...。
ヨーロッパの芸術家には出エジプト記を題材にする機会は少なかったのかもしれませんね...。


☆under the Polar Star☆-天使5.29-3





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