上級三隊、中級三隊の天使さんたちのことをまとめましたが...絵画に登場する機会が少なかったり、デザインが困難だったり、と想像するのも大変な方たちでした...。
人間の頭で簡単に考えられる、という範囲は超えてしまっている、ということになりましょうか...。
下級三隊、となると現在人気のある天使系ヒーリングやオラクルカードにもデザインされているなじみのある存在さんたちになります。
眼にする機会が多い分、想像もしやすい天使さんたちです。

ところが...下級三隊の中でもお姿を描かれる機会が少なかったのが、下級三隊の第七階級は権天使、と呼ばれる方たち。
プリンシパリティ(複数ですと、プリンスダム)と呼ばれる天使さんたちは「威厳のある力」を持っているのだそうです。
地上の国家と都市の行いを見張るお仕事を担っています。
人間の国家には、それぞれに権天使がついているのだそう...。
そして、他国を征服し、自国の権力を確立するための手助けをするのだとか。
そして、地上の宗教を統治して守っているのだそうです。
ただ、権天使に関する記述は少しあいまいな部分もあるようです。
彼らの職務は明確に何なのか、座天使、主天使、能天使との違いも分からない、と聖アウグスティヌスは説明しており、新約聖書では、権天使に関する記述が天界の存在としての表現なのか、俗界のものとしての記述なのか明確にされていないのだそうです。

善悪を二元論で徹底的に区別するとされていて、正義を体現する天使なのだそうです。
力天使が昇天させた魂の行く末を決めるのは権天使の役割なのだそうです。

権天使を描いた絵画も、なかなか出会えないのは、国家や民族という人間には大きいものを担っているからでしょうか...。
というわけで...国家を守護する天使さんについても少し。
天使の代表として、地上の国の支配を割り当てられた天使さんが存在しています。
これは、現代の国家に当てはめられるものではないので、天使論や神智学上での国家を守護する天使の記述に日本やアメリカなどは出てきません。
※1エノク第三書では、72の国の支配者として割り当てられている天使のことは書かれているそうですが、名前が分かっているのは3人のみなのだとか。
イスラエルの支配者はミカエル
ペルシアはダビエル
ローマはサマエル
国の支配者である天使は、天界の法に則り、国の代表として話をするのだそうです。

そして、世界全体に責任を持つ天使についても書物には登場するのだそうですが、やはり特定のお名前があげられていないことが多いようです。
お名前が挙げられていて、その職務内容と一致している、ということになるのはメタトロンとミカエルのお2人だけだそうです。
エノク第三書によると、上記の国の支配者である天使たちを統制して、天界の裁判所で世界を代表し、天体も支配しているそうです。
天界の裁判所、という表現もすごいですが、この時は神と話すことが許されていた、とのことです。
ということは、絶対的な階級が存在しているので、直接に神との対話、コミュニケーションを行っている天使さんは、その職務を忠実に守り、その下位にある天使さんたちは、上位の天使さんとの取次ぎによって神の意思を受けるということなんでしょうね...流れ星


※1エノク第三書
ヘブライ語で書かれており、おおよそ紀元5世紀か6世紀にさかのぼるとも、9世紀、15世紀とも言われている。
エノク書は全部で3つの版があり、この第三書が一番複雑で意義深く、重要な書と言われている。
エノクは、神の命を受けて天に召され、その後大天使メタトロンに変容した、とされている。
(エノクは信仰によって、地上の生物が経験するはずの死ぬということなしに天に昇ったようです)

今回も権天使の絵画は手元資料に見当たらず...。

↓ミカエルのステンドグラスなんですってキラキラ

☆under the Polar Star☆-ステンドグラス

すごいですよね...ステンドグラスの世界もキラキラ
こちらはアメリカのペンシルバニア州の教会にあるのだそうです。

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