前回、熾天使の翼の数について書かせて頂きましたが...。
次にその数の不思議を感じる天使は、智天使。
知識と知性を司る天使。
この智天使、ケルブ(複数形はケルビム)の姿もまたまた不思議。

旧約聖書の中のケルブはスフィンクスのような半人半獣で翼を持つ姿です。
「創世記」ではアダムとエバがエデンを追われた後に、人間がエデンに戻れないようにケルブと揺れ動く炎の剣が配置されたそうです。
炎の剣は稲妻のことだそうです。
「出エジプト記」「列王記」にもケルブの像について書かれているそうですが、どちらも聖なる場所の守護のためだそうです。

新約聖書の「ヨハネの黙示録」に登場する熾天使の描写は4枚の翼を持つ4匹の生物、となっているそうです。
その4匹とは、
ライオン
若い雄牛
人間

の顔をもっているとか。
でも、この4匹の描写...タロットカードを使われる方にはお馴染みの描写がありますよね。

☆under the Polar Star☆-world


※1エゼキエルの幻視に、この大変な構造の姿を持つ智天使が登場してます。
正面は人間の顔、右には獅子の顔、左に雄牛の顔、後ろは鷲の顔を持ち、火と光の放つ雲を巻き起こす激しい風が吹く中から現れた、ということです。
車輪が4つ、その存在の横に付いているのですが、この車輪が座天使、とのこと...。
車輪の体を持つ座天使は全身を眼に覆われていた...となると、どういうデザインになる??!
この車輪は緑柱石のように輝いていて、移動する時には向きを変えずにどちらにでも進むのだそうです。
こんなんとか...つみれ
あんなんとか...ヒャクメまじん
ですよ。(妖怪的な姿を連想するにいたってしまう私...汗
こうなると、もう大変です。
描く方のご苦労を察してしまいます...。
印象に残っているのは、この絵画。

☆under the Polar Star☆-「エゼキエルの幻視」
ラファエロ「エゼキエルの幻視」

す、すごい...。

絵画などでは、4枚か6枚の翼を持つ姿として描かれるようです。
4枚か?6枚か??
そして、また顔だけの表現のなのか??
どうも、マリア様とのセットですと智天使(ケルビム)となるようですが...。
あとは、赤を基調としているのか、青を基調としているのか...という点で判別したら良いのかも...ですね。

さて、上位三隊の天使、熾天使、智天使、座天使は本当~~にデザイン的に大変なモチーフだと思います。
どう表現する??!
でも、ちゃんとした天使論は踏まえたい!となると、悩ましいと思います。
智天使に関しては、赤ちゃんに羽をつけたデザインにも表現されているので、どこでどうなったんだろう?という不思議さもあります。

智天使は姿がややこしすぎて、デザインしづらいという面が大きかったのでは...なんて想像してしまいます。
純粋に美しい、という感じる姿にするにはかなりの苦労が必要ですね...。
人間ではないものへの畏敬やある種の近寄りがたさは不思議さが勝る姿の方が強く感じられるのかもしれませんが。


※1
エゼキエル
ユダヤ人の預言者。(旧約聖書)
智天使と座天使に天国へ連れて行かれた。



☆under the Polar Star☆-ウィリアム・ブレイク
ウィリアム・ブレイク

個人的にこの構図が強く心に残っていて、天使の絵と言えばこのイメージがすぐに浮かびます。
そこには洗練されたデザインがあって...流れ星
そういうものが、自分の中の献身とかいうものを浮かび上がらせてくれるんじゃないかなぁ~、なんて思います。
真なるもの、善なるもの、美なるもの...ということでしょうかキラキラ
だからこそ、デザインとか印象に残る絵画、芸術というのはすごいパワーがあるんだと思います虹


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