読んだことなかったかなと思ったけどあったみたい。でもいいや。もっかい読む。
この方も、同じ北海道出身の女性の作家さん。ほかの作品も読もう。
映画はまだ観ていないのであった。。
道東、釧路あたりのラブホテルをめぐる連作短編集。
最初の話は、もう潰れて廃墟になっているそこが舞台になってて、その話しか覚えてなかった。ので、新鮮に読めました。
もう廃墟になってるじゃん、これからどうなるの? って思ったら、時間がどんどん遡っていく構成でした。
そうか、作品の中では時間は自由なんだったな。常識に凝り固まってたな。反省(笑)
廃墟から始まって、潰れた噂、廃業したときのこと、営業中、これからホテルを建てるってところまでの構成。何十年遡る。
そこで、前のほうの章で出てきた話が、実はこうだったんだって後から回収していくのが見事。
廃墟から始まったのに、ってことは最後には廃墟になっちゃうのが分かってるのに、(構成としての)最後は希望で終わるのがすごい。なかなかない読書体験です。
ラブホテルだから、男女のあれこれも少しあり。そういう世界もあるのねー。とかね。
余談は、イエローモンキーの新しい歌「ホテルニュートリノ」ってのがあって、何かそれのことも思っちゃうね。人生の7割は予告編で、、、っていう。海沿いにあるって部分もかな。