「翔君、何してるの?」
「う、わ!松潤、…相葉君にニノもっ」
「様子が変だったから見に来てみれば、こういうことだったんですね」
「子猫じゃん!小さいねーっ」
三人はお風呂場で、小さな子猫を抱きながらせっせと世話をしている櫻井の姿を発見したのだった。
「ごめ…これには訳があって!ってか、ほっとけなくてさ」
三人はお風呂場で、小さな子猫を抱きながらせっせと世話をしている櫻井の姿を発見したのだった。
「ごめ…これには訳があって!ってか、ほっとけなくてさ」
ヤバイ、と本能的に感じた櫻井は、子猫の体を拭きつつも、松本に向かって必死に謝ろうとした。
「本当ごめん、勝手につれてきたのは悪か…」
「そんなこと、今はいいから。そうじゃなくて翔君だよ。ずぶ濡れじゃん。早くお風呂は入らないと風邪引くって」
弁明しようとした櫻井に降りかかった言葉は、予想外のものだった。
驚いて思わずきょとんとする彼に、松本が続ける。
「猫は俺たちで何とかしとくから、とりあえず翔君はお風呂に入ってあったまってきて」
「うぉ、あ…はい」
有無を言わせないその態度に、櫻井は大人しくうなずいた。
相葉はそれを合図に櫻井の腕からゆっくりと子猫を抱き上げる。
二宮がそばにあったドライヤーを取って、「あっちで乾かそう」と相葉を促した。
すばやく行動に移す二人を見送りつつ、松本は櫻井の腕を掴んで半ば無理やり立たせる。
「ほら、早くっ」
「ほら、早くっ」
「う、うん…」
大人しくスーツを脱ぎ始めたのを確認すると、松本は棚から新たなバスタオルを準備し始めた。
そんな彼の後姿を見ながら、櫻井はその背中に向かってお礼の言葉を述べる。
「あ、りがとう…松潤」
少し照れながら言った彼は、濡れて脱ぎづらくなったシャツのボタンに手をかけた。
「あ、りがとう…松潤」
少し照れながら言った彼は、濡れて脱ぎづらくなったシャツのボタンに手をかけた。
すると、白いバスタオルを手に振り返った松本はそれを櫻井の頭に乗せながら、さわやかな笑顔でこう言い放った。
「全然いいよ。その話は仕事が終わってからしっかり聞かせてもらうね」
「…ハイ」
さわやかな笑顔。
なのに何故か寒さを感じた櫻井だった。