カッパは、日本本土だけでなく、各地にいます。
北海道では、アイヌに伝わる半人半獣の霊的存在ミントゥチ(ミントゥチカムイ)。
沖縄では、ガジュマルの木に住む、子どもそっくりなキジムナー。
そして、
中国には、河伯や魍魎。
ロシアにヴォジャノーイ。
フランスに 毛むくじゃら。
世界各地に河童の仲間は存在します。← 一部キザクラカッパミュージアムより引用しました。
でも、多分。
世界で一番有名なる河童は、
コレだと思います(・ω・)ノ
⬆︎コレじゃぁわかりませんよね。
⬇︎この辺や、
⬆︎この辺なら、わかりますか?
そうです(・ω・)ノ
"西遊記”の、『沙悟浄』です。
西遊記は、伝奇小説で。
現実の玄奘三蔵の、中国からインドへの取経の旅(西暦629年~645年)を記した地誌『大唐西域記』を基に、
その事績が仏教徒の間で伝説化し、神聖視された物語です。
中国四大奇書の一つで。
三蔵法師が妖怪三人のお供を連れて、天竺へ、ありがたいお経を取りに行くお話です。
16世紀に発表され、
全100回(100話)あるのです。
今でも、中国では大人気の小説で。
映画化されると、孫悟空を演じた俳優さんはヒーロー扱いなのだそうですよ。
さて、カッパとご紹介した沙悟浄ですが、
本当は、河伯です。
河伯なので、中国ではこんな感じ⬇︎で…
韓国のはこんな感じ⬇︎で…
やはり、
カッパっぽくないのです。
実は、カッパとして紹介しているのは、日本だけでして。
沙悟浄が、
中国神話に登場する最高位の女仙・西王母の伝統的な聖誕祭であり、長寿と富貴を象徴する宴会・蟠桃会(ばんとうえ)で、
玻璃(はり…石英)の器を割ってしまい、
罰として天から落とされ矢で射抜かれ続け、住み着いたのは、流沙河でした。
この漢字ぱっと見ると、日本人は水の流れる河を思い描きますが、
流沙河の「沙」は“いさご”とも読み、
「砂」のことです。
つまり、流沙河は、
名前の通り「河のように流れる砂」“流砂”を表しているのですが、
水の流れる河と誤解され。
なおかつ、河伯は水の妖怪であるため、
最初に日本で紹介された時、
『流沙河の水中から現れた』とする間違った和訳に由来する、
日本の児童書向けの解釈なのであります。
それが根強く定着しているのです。(・ω・)ノ
つづく