かぐや姫には、実在した人物が登場します。
壬申の乱で活躍した実在の人物が登場しているのです。
かぐや姫に求婚する5人の貴公子のうち、
阿部御主人、大伴御行、石上麻呂は実在の人物です。
また、
車持皇子は藤原不比等とされ、
不比等は天智天皇のご落胤かもと言われていて、
母の姓が「車持」であるためといわれています。
石作皇子のモデルは多治此嶋と推定され、
多治比嶋が宣化天皇の の四世孫で、
「石作」氏と同族だったためです。
かぐや姫も、モデルは木花咲耶姫や、そのお母さんだけでなく、
垂仁天皇の妃として記載される、大筒木垂根王(おおつつきたりねのみこ)の娘
「迦具夜比売命」(かぐやひめのみこと)がモデルとも言われています。
かぐや姫のモデルは、まだまだいますが、
それはまた後々に。
なので、
竹取翁が実在していても、不思議ではないです。
正岡子規が絶賛したという、
万葉集の第16巻の、3話目に、
「竹取の翁の歌」
と、いうものがあるそうです。
もじり歌だそうで…
どこがもじってあるのか
(時節や有名な句を組み込んである歌…要はパロディーとか、パクリとか、そんな部分を探すのが楽しい遊びの歌)
トンとわかりませんが…
なんとも長い話と歌なのですが…
掻い摘むと、
『竹取翁というものがいた。
年は80歳である。
ある日、散歩をしていると、
大変美しい天女が3人、焚き火をして暖まっていた。
近づくと、
一人の天女から
「おじいさん、私たちのために、火を吹いてくれないかしら?」
と、言われたので、
「良いですよ」
と言って、並んで座って吹いていたところ。
天女たちから、
「あら、この爺さん、なんでここにいるの?
なんで私たちの火を吹いているの?」
と、笑われたので。
翁は、にっこり笑って
「おやおや…歳も考えず、天女さまに誘われたので来てしまいました。
大変に申し訳ないので、歌でも読みましょう」
と、天女たちと、歌のやり取りをした。』
というお話です。
…歌のやり取りを…って…
この時代の歌のやり取りって、ラブレターだったはず…
男子は、幾つになっても、
美女好き、ということでしょうか?(笑)
80歳の竹取翁さんは、
よほど、天女たちから見て、魅力のあるお方だったのですね。(≧∇≦)
天女も…お年寄りを誘ってからかうほど…
天真爛漫というか…
物事に奔放…
…というイメージを持ちました。
ジプリ作品の「かぐや姫のものがたり」の竹取翁は、
見ていて、
とても一生懸命なんですけどね。
…滑稽でもあります。
女子や人間の幸せが、
綺麗な服を着て、
位が高くて、
お金持ちな権力者に嫁いだり、
権力を握ること、
と、決めつけているからです…。
あゝ…現代も、そう変わりませんね(笑)
でも、ジプリの竹取の翁は、最後にちゃんとかぐや姫に謝っていて、
誠実さが感じられて良かったです。
人の幸せは、
人それぞれ。
ジプリの描いたかぐや姫の幸せは、
自然の中で、
好きな人と添い遂げることだったのに…
そういえば、
浅間神社のかぐや姫こと、鹿屋野姫は、
野椎神(のずちのかみ)とも呼ばれていまして。
野の神様です(^-^)
自然を愛したジプリのかぐや姫のモデルは、
まるで、
鹿屋野姫のようですね…(((o(*゚▽゚*)o)))
続く。