酸ヶ湯温泉旅館
「安心できる観光地になれたら ・・・ 」
クマに襲われ80代女性が死亡
“最悪の被害” の発生受け周辺旅館から
「観光」への影響を心配する声 ・・・
ATV青森テレビ 2024年6月26日(水)
6時16分 配信
青森テレビ
25日朝、青森市の八甲田山系で80代の女性がクマに襲われ死亡しました。
このクマによる人的被害の発生を受け、夏の登山や山菜採りを楽しむ人でにぎわいを見せる八甲田山系の周辺の旅館では、観光への影響を心配する声が上がりました。
■「クマに注意!!」現場付近の旅館やホテルなどに張り紙
古くから良質な温泉を求めて、湯治客や観光客が訪れる八甲田山系の「酸ヶ湯温泉旅館」。周辺では6月に入り2件の人的被害があり、青森市の職員が、現場付近の旅館やホテル、キャンプ場の3か所に張り紙を掲示しました。
登山をしに訪れた人はストックを叩いて音を鳴らしたり、クマよけの鈴をカバンにつけたりするなどの対策をしたといいます。
■「怖かった」登山客は ・・・
群馬から来た人は
「クマ情報が怖くてストックを鳴らしながら、音を立てて帰ってきま
した。怖かった」
「山が好きだから、クマが出たからって山に行くのをやめるなどはな
いです。クマの住処に私たちがいくので、私たちが気をつけなけれ
ば」
■ クマの出没相次ぎ観光への影響を懸念 ・・・
酸ヶ湯温泉旅館の25日の宿泊者のうち25%ほどが登山客です。クマによる人的被害の発生にともなうキャンセルは25日午後4時時点ではありませんが、相次ぐクマの出没による観光への影響を懸念しています。
■「より一層安心できる観光地になれたら ・・・ 」
酸ヶ湯温泉旅館 大西卓爾係長
「正直びっくりしました。 (クマの被害を受けて) きょうはやめた方がいいですよと案内しています。まだ直接的に宿泊予約がキャンセルにはなっていませんが、このまま続くと、もしかしたらクマの被害があるので、旅行を取りやめるお客様が出てくるかもしれないとお宿としては心配しています。人を襲ったクマを捕まえてより一層安心できる観光地になれたらいいなと考えています」
今回女性を襲ったとみられるクマは行方をくらましていて、八甲田周辺では心休まらない日々が続いています。
酸ヶ湯キャンプ場が「無期限の営業中止へ」
クマに襲われ女性死亡の事案受け 青森県
ATV青森テレビ 2024年6月26日(水)
18時19分 配信
青森テレビ
25日朝、青森市の八甲田山系で80代の女性がクマに襲われ死亡しました。こうした相次ぐクマの被害を受けて、周辺施設は対応に追われています。女性が襲われた現場周辺にあるキャンプ場は、26日から無期限で営業を中止することを決めました。
無期限の営業中止を決定した「酸ヶ湯キャンプ場」
女性が襲われた現場から約2kmの距離に位置する「酸ヶ湯キャンプ場」。
登山客などに人気の宿泊施設ですが、26日から無期限で営業を中止することを決めました。
原因は、先週から相次ぐクマの被害です。
6月21日には、タケノコ採りをしていた女性が大けが。翌22日には「おにぎり」を盗まれる被害も。そして、今回の女性の死亡被害が起きました。
こうした事態を受け、キャンプ場は閉鎖を決定。すでに予約している客には、電話でキャンセルを伝えるなど、朝から職員が対応に追われていました。
電話で対応をする職員
「酸ヶ湯キャンプ場です。今日予約して頂いたんですけども、連日のクマの被害によってキャンプ場を閉鎖することになりましたので ・・・ 。その旨の連絡でした」
クマの出没で、キャンプ場が営業を中止するのは初めてのことだといいます。
女性が襲われた25日もキャンプ場には3組の宿泊客がいましたが、いずれも事務所のなかなどに避難を余儀なくされました。
キャンプ場の管理人
「ベテランのガイドに聞いても、連続して襲われて死亡事故にまで発展するのは初めて。
酸ヶ湯キャンプ場の閉鎖も初めてということでした。
常連のキャンパー・楽しみにしている方達もいますので、その方達が安全に利用できるように一日でも早くなればいいなと思っています」
キャンプ場は、女性を襲ったクマが捕獲・駆除されるなどして安全が確保されるまで営業の再開が見込めない状況となっています。