先月でしたか、カザルスのライブ録音(無伴奏チェロ組曲第3・5番など)が発売されたのは。EMI(現ワーナー)から何度も何度も発売されてきた全曲録音、昔から多くのファンの支持を得てきたものです。
が、いかんせんSP録音から焼き直ししたもの、最新技術を使っても限度があります。私は却ってSPをダイレクト録音をしたものの方が面白いと思って聴いてきました。
さてこのライブ録音ですが、長年(半世紀以上聴いてきた)染みついているカザルスの演奏、その延長かと思って聴いてみました。が、その予想は当たっていることの方が少なかった。
先のSP、訳の分からぬ音楽評論家は「いつまでも古い録音にしがみつくことなく自由に聴きましょう」だって。まずSP、一面5~6分です。できうる限りここに収める。
ですから繰り返しを省いたり、心ならずとも速度を上げて収録したのではないかと思っています。これはLP初期においてもまだ続いていました。現在を基準にしてはいけません。
SPの音とは違います。ましては聴衆を前にした演奏です。まあこれは彼が指揮した他のCDでも同様です。彼は熱しやすいのかしら(繰り返しもしっかりやっています)まさにカザルス節全開です。
私は大好きな第6番のライブ録音が残っていないかと…。でもこの2曲を聴けただけでもカザルス=SPではないことは、確かです。素晴らしい録音を残してくれた彼に感謝です。