パチパチと何かが焼ける音
幸せな夢を見ている…
家族3人が揃って
話をしながら朝ご飯を食べる
時々溢れる笑い声
一度でいいから
そんな経験をしてみたかった
なんだか嗅ぎ覚えのある匂いがしてきた
その後に続く息を吐く音
タバコの匂いだ…
その匂いで徐々に目が冷めていく
背中に暖かさを感じた
それに手を伸ばすと
見たことのない毛布がかかっている
その瞬間一気に目が覚める
思わずわぁ‼︎と声を出してしまった
私の大きな声に驚くNさん
それと同時に言った
「あっつ!」
その声に慌てて近寄る
コーヒーをこぼしていた…
咄嗟にその場にあった布巾をとり
こぼれたコーヒーを拭き取る
水道からひねった水に顔を当てている
火傷したらしい…
コーヒーを拭き取り終えると
Nさんに謝り大丈夫ですか?と心配した
黙って何度も頷きテーブルを指差す
見ると目玉焼きとトースト、
コーヒーが並んでいた
その光景に今度は私が驚いた
思わず「Nさんがつくったんですか?」
と尋ねる
「俺以外他に誰がおんねん!
さっさと食えよ」と
当たり前の返答をし私の背中を押した
ここまでされると
お言葉に甘えるしかない
食欲がわかない私は渋々
テーブルへと向かいコーヒーを飲んだ
笑い声がしその方向へと目を向けると
TVがついている
そして、さっきの夢を思い出し
状況に理解をする
所詮は理想…
そんな理想を叶える日はこない
なんだか虚しくなってきた
コーヒーを持って俯いてると
Nさんが横に座った
何かを悟ったのだろう…
大丈夫か?と尋ねてきた
