ヌード劇場 | うさばなし

ヌード劇場

この言葉、久しぶりに見た気がしました。死語ですね。温泉街の真ん中に色あせた電飾看板がありました。この矢印の方向に行ってみると、ヌード劇場はすでになく、キャバレーに変わっていました。ご冥福を祈ります。

砂漠にさらされた白骨のような、朽ち果てた看板も僕にはとてもおもしろい。

出来立ての頃は、夜の遊園地のようにピカピカクルクル、元気にやっておったことでしょう。この下に黒服の客引きがいたかもしれない。きっと、浴衣姿のほろ酔いの親父たちが声をかけられ、ニヤニヤしながら、→方向に磁力で引っ張られて行ったことでしょう。

少なからず旅館の女将さんたちから顰蹙を買ったに違いありません。目に浮かぶようです。

そんなことを想像させてくれる看板も、朝の青空を背景に、今はカタカタとこわれた音を発するばかりでした。