トライフルエンターテインメントさんの
「マティーニ!~ただ今、撮影5時間押し~」
昨日が千秋楽でした。もっとやればいいのに…
てことで、ダンスアースの前にこっちを書きます。
私にとっては、ハロイエ以来のトライフルコメディーでした!
今回のお話は、
ある地方テレビ局が初めてドラマを製作することになって、その撮影現場。
です。 (ザックリ
「終始引き込まれて我に返るヒマが無い!」
というのが、トライフルさんの舞台なんですが、(私の中で。)
今回もすごかった!
最初からずっーとおもしろくて。
もう色々が色々おもしろくて(笑)
「ドラマの撮影中」なので、
撮影スタッフとか俳優陣とか、ステージ上に人がたくさんいるのですが、
セリフを言っていない人も色々やっていて、
それも全部おもしろくて、
ステージのどこを見てもおもしろい!
視野を広くして観ることに集中。
ゆるさと緊迫感がなんとも程よいかんじで進んでいって、
終盤のピンチな展開からの
巻き返しのワクワクな展開!
さらにそこでドラマが起こりーの
ラストはスッキリ爽快!!!
「アハハw確かにwww」となって終わる。
というかんじでした。
トライフルさんの舞台を見終わった後の満足感は、
毎度毎度、本当に最高です。
この舞台は、劇中で撮影したドラマがあらかじめDVDで発売されていて、舞台はそのドラマをまさに撮影しているところです。
ドラマの映像の中におかしなところが沢山あって、
どうやってそうなったかが舞台を観るとわかります。
で、観劇後に事情を知った上でドラマを見ると、またおもしろい。
一度に3度楽しめる作品という。
さらに、舞台上でカメラマン役の人が撮影している映像が、そのまま舞台のスクリーンに映されるんです。
これがわかりやすくて面白かった!
実は、こういう新しい試みみたいなものって、あまり期待しないようにしていました。
先月観た舞台が、企画は面白いのに中身がつまらなくてがっかりしたので。
こちらは、さすがです。
つまらないわけがない。
ドラマはおかしなところだらけです。
そもそもドラマの存在自体に違和感を感じるほど。
なんでこんなドラマ撮ってるんだろう?なんて
正直思ったんですが、
舞台で答え合わせをすると、その感覚もあながち間違っていなかったんです。
***
この舞台…誰が主演かよくわかりません。
そこがおもしろいんですがね。(これでも褒めてます!)
主演は山崎樹範さんです。
(岡本 治・芸歴20年の俳優:ドラマのシゲ役)
始まって早々色んな人から何回も、
「あなた俳優さんでしたか!普通すぎて気付きませんでした~」
とか言われたり、
ベテランで主演なのにスタッフから邪険に扱われたり…
途中でヤマシゲさんが何をしていたかと言えば、
突き飛ばされたり、空回りしたり、NG出したり?
気づくと隅っこに行っていたり、うろうろしていたり、主演の存在を忘れそうになる(笑
出てきた、と思うと毎回おかしいw
笑わせようとするのではなくて、本人が真剣だから笑ってしまう。
こういう笑い好きです。
で、ピンチの時にはベテランの機転がきいて、事態を救うんですよね。
そうか!
冒頭ヤマシゲさんから始まって、ラストもヤマシゲさんで終わるから、
確かにヤマシゲさんが主演だ!←そこw
で、この舞台のおもしろさはほとんどが彼の功績ではないかと思ってしまうぐらい良かったのが、
助監督の勅使河原(てしがわら)役の川野直輝さん
この方を見ているだけでも面白いと思う。
基本ゆる~くて、やる気なさそうなのに、助監督だから一番動いてて、
助監督だから嫌な役回りをやらされることも慣れていて(諦めていて?)、
でも言うところはズバッと言う、けどちょっと抜けてる。
終始脱力していて、劇中では一回も目が輝く瞬間が無かった気がする。
「こういう助監いそ~」っていうしゃべり方とか動作が、いちいちおもしろいし
カチンコに書く文字を持ちにくい方に書いちゃって、一人で四苦八苦しているのは可愛かった。
この人の演技があっただけで、「もう一回観たい!」と思わせてくれるぐらい良かったです。
褒めすぎっぽいけどホントです。
後で言われて思い出したのですが、川野さんて、ジュニアだったひとですね!
おぼろですが思い出しました。
双牙の町田くんといいトライフルさんはホントに…上手いことキャスティングしますよね~
そして
撮影隊の面々がまた本当に皆さん良くて
ヘアメイクの佐藤みゆきさんと、衣装の山本裕子さん
お二人の女子トークとか、俳優の演技にいちいちツっ込むのがおもしろいです。
あらかじめドラマを見てあるので、
そのつっ込みがなんだかスッキリする(笑)
あ、プロデューサー(竹井亮介さん)も一緒につっ込んでました(笑)このプロデューサーも、いそ~なかんじwww…いや、いないか?笑
女性陣二人の登場シーンで
合コンでどこぞの金持ちだかイケメンだかの男が何て言ったかどーのこーのと盛り上がっている会話を
いつの間にか後ろのスタッフ男性陣全員が耳ダンボ←で聞いてる
という光景が妙に面白くて、
気付いたらツボっていました。
腹筋使ったw
そして
双牙のヒャクタカ役の石倉さん
今回もどんな面白い役かと思ったら、あんまりセリフが無い!!!
普通~に照明さんでした!
様になりすぎていて、「お父さんのお仕事を見学に来た。」みたいな気持ちになりました。
このおもしろい作品のこのポジションに石倉さん
もったいないようで、緻密なキャスティング
セリフはあまり無いけどずっと舞台上にいるという役は、
石倉さんのように上手い俳優さんだからできるんでしょうか。
そして、カメラマン役の増田裕生さん
撮った映像が、そのままスクリーンに映るリアルカメラマンのよう。
すごい。
照明やマイクが映り込まないようにとか、ちゃんと撮れているんです。
①演じている役者と、撮っているスタッフ
②スクリーン
③モニターを見ている監督と突っ込む女性陣とプロデューサー
だいたいこの3ヶ所を観るかんじです。
目が足りないわ!
音声さん役の福澤重文さんがドアに近寄るときの歩き方www
思い出すと笑っちゃうんですが、説明できません↓
DVDでみてください。
照明さん、カメラマンさん、音声さんトリオの動きはDVDで確認したいポイントです。
監督役の富岡晃一郎さん
この方と助監督のやり取りが面白くて!
そして、中間管理職の辛さですね。
時間内に撮り終えるために、ぐだぐだな撮影を先に進めないといけないから、妥協するしかなくて。
もう時間内は不可能だろうとなったときに、プロデューサーから「なんでも良いから撮りきれ」
と言われて
「そんな適当なものを作るくらいなら降ります。」
空気変わりました。
あ、公人さん出てます!
忘れるところだった。
ハマリ役と言われたくないハマリ役だそうです。
たしかに(笑)
でも。こういう役を上手くできるかは劇中でかなり重要ですよ!
芸歴2年の売れっ子俳優でオレ様
要するに、ちょっと嫌なかんじのヤツ
でも、「ツン」なだけで、決して悪いヤツじゃない
最後に「デレ」がチラリで、良いヤツじゃん!みたいな
憎まれ愛しいキャラがホント上手い。
公ちゃんはオレ様が似合っちゃうからね。
芸歴2年という設定が助けている部分もあるけど、
この役をハマリ役と言われる事に役者として自信を持っていいと思います。
2回目を観たら、この役がかなりかわいく見えるんだろうな~
あ。
劇中で取っ組み合いのケンカになったとき
肩を小突かれてイラッとする感じが上手で、おぉってなりました。
この役も良かったけど、
やっぱりハロイエの一平役が一番好きだけどね。
そのケンカの相手、木下岳(芸歴2年目。セリフをすぐ噛む。)は谷内伸也くん。
天然すぎて
「木下君はすごいねー」と言われたw
こちらもハマリ役で、かわいい。
自己紹介で噛んで、自分の頬を叩くところとか、
がんばれ!って微笑ましく見守るかんじです。
「ヒロシ」が言えなくて「シロシ」になっちゃって、NG出しすぎて落ち込んで
一人で隠れて泣いてるなんて、かわいいじゃない。
明るくて素直で正義感でわかりやすくて、
クライマックスのキーパーソンは彼なんですが、
そのシーンがおお!ってなります。
あと、滑舌練習がさりげなく面白いw
シロシ、じゃなくてヒロシ役の市川巧(子役から活躍の実力派)は
矢崎広くん
真面目で落ち着いていて妥協が嫌いで
一見、笑いに絡んで来なさそうだけど、助監督との絡みで早速笑わされました。
真面目ゆえの笑い(笑)
子役からの芸歴という貫禄や、頼れる存在感がよかった。この人がいなかったらドラマにならなかったかも。
ソウマ役の中山蒼(追い詰められると強い・運動オンチ)
相馬佳祐くん
お酒を吹くところとか、酔っ払う演技とか、カメラテストのへなちょこバッティングとか、本番のかっこいいフルスイングとか
動作が全部上手い!!
へなちょこが上手いってすごい!(笑)
無駄に超ーイケメンのチャラいマネージャー(廣瀬智紀さん)は、差し入れを調達してきただけなのに、結果、
→グッジョーーーーブ!!!!だし。
苦情を言いに来て、ただでさえ押してる撮影を中断させるおじさん(佐久間淳也さん)はめっちゃイライラしたのに、
ラストのラストに、この人いて良かったーーーー!!!ってなるし。
てなわけで
何度も観たくなる良い作品でした!
ありがとうございました\(^▽^)/
トライフルさんの次回作は5月!
なんと、ゲーム原作、アニメ放送中の
「ロボティクスノーツ」
私としては、管轄外来ちゃったな~という第一印象でした。
でも、トライフルさんが巨大ロボをどう舞台化するのか興味津々です。
アニメやゲームの舞台化には手を出さないと言っていたプロデューサーさんが、ついに動いた!
どうなる?!