都合のいい女
はじめて最後まで関係を持ったのは、アタシが東京に転勤する、前日だったかな。
東京に行ってからは、休みのたびに地元帰って逢いたいってゆって、逢えばアタシから誘ってた。
3回に2回は逢ってさえもらえなかったけど。
それも3ヶ月も続かなかった。シェフにはいわなかっけど、シェフがはじめての人だったんだょ。
男性恐怖症のアタシが2人きりで居ても全然恐くなくて、シェフが隣に居てもグッスリ寝れちゃうの。
アタシにとっては、とってもとっても特別でアタシのことなんか絶対に好きにならないって分かってても、彼女ができても、忘れられないょ。
いまでも落ち込んだとき、嬉しいとき、悲しいとき、疲れたとき、どんなときも声が聞きたい…逢いたいって想うのはシェフだけなんだょ。
毎日シェフのことを想わない日はないんだょ。
シェフからしたら迷惑なはなしだょね。
アタシの都合のいいときしか逢えない、アタシの都合いいときしか連絡が来ない。
都合よく思ってたのはアタシなのかな。
シェフに彼女が居ても、月に1回しか逢えなくても、体の関係だけでもいいから、そばに居たいって思ってた。いまでも思ってる。
アタシばかだょね。
いまだに前に進めません。
連絡はしないって決めたのに。