Wednesday,27th December 2023━━━━━



今日は桜達の病院。精神科。

家を出る前から情緒不安定。
準備が出来て、さぁ、行こうって所で病院が怖くなって、いきなり泣き始める桜。

愛兎が「俺が居るから」って「今日も一緒に付いてってやるから」って桜が泣き止むまで強く抱き締めてくれて、迷惑掛けてしまった。
泣きながら「ごめん」って謝ったけど、「「ごめん」じゃなくて、「ありがとう」だろ」って「俺は桜の為に産まれて来たんだ」って………って言うけど、そんな未来のことわかんないじゃんんん(泣)って思いながら「有難う」って言っといた。

桜が泣き止んだ後も、愛兎は「病院行けるか?家出れるか?無理してないか?」っとか色々と聞いて来て、気を遣わせてしまった………。それでもやっぱり病院が怖い。でも、そんな事言ってる暇は無い。
第6胸骨の圧迫骨折を罹り、布団に伏す祖母に「行って来ます」と囁いて、勢い良く玄関から飛び出した。
後から愛兎が付いて来て、玄関の鍵を掛けて、とぼとぼと愛兎と手を繋ぎながら、何も話さず駅まで歩いた。

桜と愛兎には身長差が20cm以上あるから、桜が普通に歩くと、隣を歩く愛兎はのんびり歩きになる。

━━━━━いつからだろう?女体だった時も背が高かったけど、ホル注すればする度に背が伸びてる気がしなくもない………。それに当たり前だけど、男性の身体に近付いてる。しかもこの人、筋トレもしてるし、キン肉マンにでもなりたいのかな………。

っと考えつつ愛兎をチラッと見る。
目が合ったけど、罪悪感があって、愛兎とちゃんと目を合わせる事が出来ない。
それでもいつもと変わらず、歩道を歩いているのに車道側へ行ったり来たり………。桜の背後で忙しなく移動をする愛兎。

━━━━━うん………。有り難いけど………過保護過ぎる気がする………。

病院に着いて、受け付けを終わらせ、診察へ。

菖蒲ちゃんから命じられたように先生に解離的症状をなんとかしてくれ!っと書いた精神管理ノートを見せた。
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主治医「違う人と代わると記憶が無くなるんですか?」
桜「はい。」

━━━━━狼と桜は別人なんで。

主治医「……………。」

結局、先生がノートを読んで、5分………10分………15分………っと診察室に沈黙が流れる。

━━━━━かなり悩んでるなぁ…。先生。

この静寂を桜と愛兎は静観した。
そして、やっと主治医の先生が口を開いた。

主治医「漢方薬出しますね。これは解離的な記憶障害に使われる一般的な薬です。漢方なので、副作用も少ないです。」

診察室から出て、愛兎に「解離性同一性障害(DID)的な症状を治す薬ってあるの?まだ、“あいちゃん”だった時、狼がDIDの後輩と付き合ってたでしょ?数年前に結婚して、手紙来たみたいだけど、人数は減ってたけど、10人前後はまだ居たらしいよ」と中から見ていた桜の“見たモノ”を伝えた。
それについて愛兎は、「DIDはそう簡単に治らんだろ」っと一言だけ言って口を閉じた。

会計で処方箋を貰って確認したけど………

━━━━━やっぱり精神薬じゃない。しかも自立支援医療薬でも無い。ただの市販でも売っている漢方薬だ。

調剤薬局事務の勉強をした桜を侮ったか?

会計も済ませ、ぽてぽてと氏神様の神社に寄りつつ愛兎と一緒に帰った。
薬局で薬剤師さんに「かぶれとかあるんですか」と聞かれて、無いよ。っと思いつつ、「いえ、ありませんが?解離的記憶障害に聞くんですって」っと話したら、「え?この薬は血行を良くする薬なんですけども………」っとオロオロとし始める薬剤師さん。

薬剤師「取り敢えず出てるので、渡しておきますね…(困惑)。」
桜「有難うございます(にこっ)。」

っと新しく貰った漢方薬。
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そして、薬の説明書。
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案の定。解離的記憶障害には全く関係の無い薬。

━━━━━………先生はプラセボ効果を狙ってるのかな?それならば苦渋の決断だな。

取り敢えず今日から飲んでみよう。

にしても何回考えても、菖蒲ちゃんもそうだけど、自身の考えだけで相手に「あれしろ、これしろ」って押し付けるのはどうかと思う。
DIDの類の症状にあった人に言われるのはまだしも、調べてもない、経験も無い、知識も何も知らないのに、相手の気持ちも考えずに感情任せに命令するのは、あまりにも自分勝手過ぎる気が………。

感情任せに口から出す言葉は、ただの戯言でしか無いし、本当に話し合いするなら、一度頭冷やして、冷静になって、大人な脳味噌に切り替えてから話し合いをしないとお互いに無意義な時間になってしまう。

でもまぁ、桜のことが嫌いだからとかそういう好き嫌いで物事を進めて行く子供っぽい考えをお持ちなら、桜の話も聞かないだろうし、周りの方々に味方になって貰って、大勢対桜1人。

菖蒲ちゃんは話してる内容は子供っぽかったけど、姿勢が大人だった上に、これ以上、菖蒲ちゃんの大切な時間を割くのは申し訳なかったから、ブログで何回も「手紙要らない」って書いたけど、佳奈ちゃんは散々冷酷な言葉や、何度も非人道的な行いで深い精神的外傷を追わせた狼をこの身体をそのまま差し置いて、謝ることも無く、周りに匿ってもらって、逃げ回ってるので………うん、そうだね(微笑)。うん(微笑)。

まぁ、話を戻して…っていうか、菖蒲ちゃんなら1回言ったら解るよね。
自身の憶測だけで相手に命令して欲しくないこと。
好き嫌いで態度を変えて欲しくないこと。
狼みたいに見た目と違って、繊細な心の持ち主も居るっていうこと。

大人の考え方が出来る人なら、「そんなの当たり前だ」って即言うよね。
侮ってごめんね(苦笑)。



━━━━━thank you for reading