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『ねぇ、さん。
この小さな小さなネジは、
一体、何のネジかしら?』
『ん~、大きさ的には
2mm程度しか無いですねぇ。
何のネジなんですかねぇ。』
『アッ、それ、
扇風機のネジです。』
『扇風機にこんなに
小さなネジは使わないぞ。』
『DAISOで買ってきた
小型の携帯用、扇風機ですよッ』
『その本体は、どうした?』
『一昨年の夏に捨てましたよ。』
『幾ら、100円の物でも、
無駄にしたらいかんだろが』
『だからこそ、
そこに、ネジだけ
取ってあるんです』
『ホラホラッ、喧嘩しないの。
でも、何故にネジだけなのです?』
『それがねぇ、
その携帯用扇風機、
凄~い商品でしたよ。』
あれは、
2年前の夏の話。
私達夫婦でを連れて
と思い立ちましてね。
『長岡花火大会見物へ』
行く事にしたのです。
有名な花火大会故にも、
その花火大会の会場の混み具合。
人の噂でも、聞いてました。
ある方からは、
『その日は風がなくてね。
花火が煙で見えなくてさ。
河原ではあっても、
人が多すぎて凄~く蒸し暑かった。』
そんな話を聞いてたので。
(団扇か扇子か、持たねばね)
と思って、DAISOへ行ったの。
店内に入って見渡すと。
そこには、
携帯用小型扇風機が
見付けた時に、思いました。
(これ、団扇や扇子と違い、
手動で仰がずに済む。
6歳のちゃんも居るもの。
紐もついてるし、
ぶら下げられるなら、
人混みでも楽だよね~)
その見た目の形は、
100円ライターの様な形で、
小型のブロペラが、
上部に横に付いており。
以下は、後から解ったわ。
(ライターに例えれば、
一回りは大きく)
その液の部分に単3を2本。
そのスイッチ部分は、
(ライターに例えれば)
火力調節の部分のツマミ部分のみ。
そんな感じの、小さなスイッチ。
其を買い込み。
其に合うサイズの
電池をも買い込み。
そうして、
意気揚々と店を後にして、
家に戻ってから気が付いた。
電池を入れるためには、
下の蓋を、小さなネジを、
ドライバーで開けねば
そして、
またDAISOへUターン。
精密ドライバーセットを買い込み、
家に戻ってから、ドライバーで、
その蓋を開けたのです・・・。
蓋を開けて電池を入れた。
そして、スイッチ部分を
横に嵌め込んでから、
ドライバーで蓋を締め様と
抑え様とした途端。
ポンッ~バラバラッ
下の蓋や小さなネジやら、
電池を飛ばし~半解状態
見たら、
電池を入れる部分の上、
電池とモーター部の間、
接触部分には、バネが。
アレッ変だな?
でも、もう一度。
また、
ビヨヨヨ~ン
バランバラン
えっ嘘、
なんで(・・?。
でも、もう一度。
ビヨヨヨ~ン
バ~ラバラ
思いきり、
押し込んで、
もう一回。
ビヨヨヨ~ン
バ~ラバラ
その何度かの
繰り返しの後。
乾電池は、
直ぐに見付かった。
小さなネジも見付かった。
でも、
小さなスイッチ部品が、
弾けとんでしまって、幾ら
探しても見付からなかった
スイッチ部分無しにでは、
使える機能な、訳もなく。
よくよくと見たら。
バネが太くて、
丈夫そうな作りなの。
モーター下のバネ。
乾電池に触れるバネ。
おそらく、
強度が過ぎて、
ビヨヨヨ~ン
してくれてたと思えた。
後々から、
考えるとだけれど。
その当日は、
団扇も扇子も要らない様な、
心地好い風が吹いてたわ。
そして、
携帯用扇風機、
その本体は100円。
その時に買った
『精密ドライバー』
も、あれきり使わず。
DAISO迄の2往復分の
ガソリン代も合わすと、
偉い損失に成るのよね
あの時、
団扇か扇子に
しとけばねぇだったのか?。
後悔しても、
遅かったのです
『そう、
その携帯用扇風機のネジなのね。
ビヨヨヨ~ンバ~ラバラだったの』
『そう、
ビヨヨヨ~ンバ~ラバラでした』
『不器用なさんには、
無理だったんだろけどなァ。
ビヨヨヨ~ンバ~ラバラだったか』
『ではも一緒にィ~
ビヨヨヨ~ンで飛んで、
バ~ラバラで体の力を抜いて、
腕を振って体を揺すってねぇ』
『いくよ~ハイッ
ビヨヨヨ~ンでバ~ラバラ
ビヨヨヨ~ンでバ~ラバラ
アッソレ
ビヨヨヨ~ンでバ~ラバラ
ビヨヨヨ~ンでバ~ラバラ
もう一回
ビヨヨヨ~ンでバ~ラバラ
ビヨヨヨ~ンでバ~ラバラ
ホラッ頑張れ
ビヨヨヨ~ンでバ~ラバラ
ビヨヨヨ~ンでバ~ラバラ
そらっオマケだ
ビヨヨヨ~ンでバ~ラバラ
ビヨヨヨ~ンでバ~ラバラ
ハイッ、大きく深呼吸ゥ~
ハイッお疲れ様ァ。
二人とも、
良い運動になったかな?』
『ハ~ィ』
では、また深夜に