せめて 気分だけでも 味合わせてあげたいと


 老人になった オヤジのために 小さな生クリームケーキを 買ったのはいいが


 お店の人に 「お家には すぐ持って帰られますか?」と聞かれたので


 「いいえ・・2~3時間ほどかかると想います。 その間ずっと車に置いときます・・。」っていうと


 「えっ? そうなんですか・・。それなら 小さなドライアイスを お詰めしておきますね・・。

  コレで大丈夫と想いますが ・・でも できるだけ早くお帰りくださいね。」

 「・・・ ありがとう。」



 というやりとりの後で・・ケーキを車に積んでしばらく 仕事もこなしていた・・


 だんだん 彼女の言葉が 気になりだした・・し  老人は 寝るのも早い・・ことも思い出す・・


 結局  予定を 早めに切り上げ 帰宅





 さぞや 寂しき思いで ひとり 食卓についている 親父を想って さらに 急いで 帰宅



 手に下げたる ケーキの入った 袋を 見て オヤジのひと言 「ナンじゃそれ?」


 「クリスマスイブにけーきはつきもんじゃろうが・・ 寂しき想いをさせてはならんと


  親思いの ワシがケーキを買(こ)うてきてやったんど。えかろーが。ええむすこをもったのぉ?」


 っというと・・・



  「 ん?  クリスマスイブは 明日じゃろうが? ケーキは 明日ど! 」と


 カレンダーの方を見ながら 自信たっぷりに オヤジは云う。



 「ん?  ん?  ・・・・」


 オヤジが指さした カレンダーを見ると ・・・ 



 なんと・・・日めくりが  一日ずれていた・・・まだ23日のままである・・



 「・・・」  無言で 新聞を持ってきて  日付けを 指差してみせた・・・



 「おっ・・・ 今日が ・・・ クリスマス・イブじゃったか・・・。」



 うらやましいくらいの  毎日が日曜日の    オヤジらしい 曜日感覚だった・・






 『 きょうは ・・・ イブなんだ・・ 』 「・・・ぞ!」



 



  



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