光
フェルメールの「牛乳を注ぐ女」についてよく見ると光の取扱いが面白い。
絵画では光は、照射光と反射光に分けられる。テーブルの上のパンは反射光で光っている。
この反射光が周囲を明るくしている。
写真では、PLフィルターで反射光を取ることをよしとするのが通常である。
だが、反射光をすべて取り除いて、見た目とは異なる風景を写しだすことには、私は異論がある。
確かに、花のクローズアップ写真では反射光はない方がよい。
しかし、風景写真では、反射光はある程度、あった方が自然だと私は思う。
フェルメールの「牛乳を注ぐ女」では反射光を使って絵画にアクセントをつくりだしている。
色
「牛乳を注ぐ女」は、ウエット・イン・ウエット技法で描かれているそうである。
ウエット・イン・ウエット技法とは、絵の具が乾かないうちに、次の絵の具を上に重ねて書く技法である。
色を重ねることによって、独特の美しい色が表現されている。
幾何学的透視法
この絵は私にとって難解な幾何学的透視法によって描かれている。
たとえば、牛乳を注ぐ女の右手の少し上が消失点とされている。
消失点とは、絵を見る人の視点と絵画までの距離と同じ距離だけ絵画の中で奥まったところにあるとされる点である。そのために、さまざまな工夫がこらされている。
このほか、人を引き付ける素材に満ちた素敵な絵画である。
参考文献
- 「牛乳を注ぐ女」 ―画家フェルメールの誕生―/小林頼子
- ¥1,890
- Amazon.co.jp