むかしむかしあるところに
謀略渦巻く国の中
平穏の価値を知るは
澄んだ緑髪の街娘
望まれ生まれたこの命
平和のためと言い聞かせ
終わりのために演じてる
亡国の民の筋書きを
青の王子がお忍びで
この街へと来るならば
偶然装い近づいて
心にもない笑顔
「あら、はじめまして?」
悪ノ華 可憐に咲く
作られた彩で
周りの哀れな野望への
嗚呼 礎となり朽ちてゆく
街中出会った召使
自嘲を含むその笑顔
刹那に生きるもの同士
静かに心が惹かれあう
初めて微笑む心から
全て筋書きに無い言葉
互いの立場知った時
絶望するのは何秒後?
王子の心を手に入れて
予定調和の茶番劇
王女に殺され全ての
シナリオは終焉へ
「早く… 終わらせて」
悪ノ華 可憐に咲く
悲しげな彩で
決められた花の収穫は
嗚呼 もうすぐそこまで迫ってる
ある晩彼がやって来て
涙をこらえ作り笑顔
気づかぬ振りしてほほえんだ
最後は笑って死にたいな
真夜中井戸へと連れ出され
何も言わない彼見つめ
短い恋ができたこと
彼に心から感謝した
ついにナイフを握り締めて
震えてすくむ彼の手を
重ねるように包み込んで
私へと突きたてた
「…ありがとう」
悪の華 可憐に散る
愛おしい彩で
彼女の生とひきかえに
嗚呼 火種は大きく落とされた
むかしむかしあるところに
腐敗しきった王国で
亡国の革命への
生贄となった街娘
黄色と青が争って
姉が民を導くでしょう
生まれた時からそのための
筋書きだけを生きていた
ついに最後の締めくくり
彼に殺して欲しかった
筋書き改竄したのは
私のわがままね
「あぁ…ごめんなさい」
悪の華 可憐に散る
鮮やかな彩りで
後の人々は知らない
嗚呼 生贄となった街娘
