百姓とクマ 「約束は守りました」 | 切手は楽し。

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たくさん集まった切手たち。アルバムにいるだけじゃぁ、もったいない。切手の生い立ち、切手に思うこと、お話してみようと思います。

こんにちは

 

今日は、ロシアの切手です。

 

 

ロシアの童話をモチーフにした切手5枚1組、1961年に発行されました。

 

ご紹介する切手は、「百姓とクマ」というロシアの古い民話についてです。

 

人里離れた森に一人の年老いたお百姓さんが住んでおりました。

その森にはクマもひとりで住んでおりました。

ある日、クマは「食べちゃうぞぉ」と百姓を脅かしました。

百姓は言いました。「今からカブを作るんじゃ、どうか、食べないでおくれ。」

「収穫の時がきたら、上の部分をお前さんにやろう。わしは、根っこだけで十分じゃ。」

 

秋になり、プリプリした美味しそうなカブができました。

百姓は茎の部分をクマに渡し、自分の取り分である根っこのカブを

街に売りに行くために台車に乗せておりました。

 

「根っこも食べてみたい」そう言って、根っこのカブを食するも、

「茎よりカブの方が美味しいじゃぁないか。」と悔しがりました。

 

翌年、麦を作ることにした百姓、畑で働いていると、また、クマがやってきました。

「ねぇ、今度は、根っこを僕にちょうだい。」「さもないと食べちゃうぞ」とクマ。

百姓は言います。「それは困る。よしわかった。今度は、根っこを君にあげよう。」

 

秋になり、百姓は小麦を刈り入れ、根っこの部分を約束通りにクマへ渡します。

いそいそと根っこの部分を食するも、「なんだ、これ。全然美味しくないじゃない。」

 

がっかりしたクマはそのまま冬眠に入りました。

「百姓の意地悪。」傷心のクマはそのまま眠り込んでしまいました。

 

それから百姓とクマはあまり仲が良くないんだそうです。

 

やはり、童話の中では、ロシアのクマもぼんやり、お人好しのキャラクターですね。

 

ロシアといえば、ロシア生活の長かった友人がロシア料理屋さんに連れて言ってくれました。 

美味しいボルシチ、ピロシキ、サラダ、ビーフストロガノフを食して大満足。

食後には、ロシアンティーをいただきました。

 

日本では、ロシアンティーはジャムを入れた紅茶と思われていることが多いようです。

実際には、紅茶を飲みながら、ジャムをスプーンでペロリと舐めるのが正式な飲み方なのだそうです。

 

なんとなく、蜂蜜をペロリと舐めるクマを想像してしまった私でした。

 

それでは、また、次回。