動詞
ドイツ語の動詞は主語や時制によって変化します。
ドイツ語の代名詞を列記します。
一人称単 私は ich
二人称単 君は du (親称)*1
三人称単男 彼は er
三人称単女 彼女は sie
三人称単中 それは es
一人称複 我らは wir
二人称複 君らは ihr
三人称複全 彼らは sie
二人称単複 あなたは Sie (疎称)*2
(あなたたちは)
*1 親称: 心理的距離が近い相手に対する二人称。たとえ上司であっても、心理的距離が近ければ親称を用いる。
*2 疎称: 心理的距離が遠い相手に対する二人称。主に初対面の相手に用いる。
なお、活用形は上の色分けごとに決まっています。つまり、三人称単数なら、erだろうとsieだろうとesだろうと活用形は三人称単数の活用形です。
ちなみに、疎称のSieは三人称複数のsieから派生したものなので、活用形は三人称複数と同じです。
よって、活用を列記する場合、
一人称単
二人称単
三人称単
一人称複
二人称複
三人称複
の順にします。
-en規則活用
ドイツ語には幾つかの規則活用があります。まず、基礎の-en規則活用を紹介します。
spielenが-en規則活用の代表選手で、「遊ぶ」という意味で、英語のplayに相当します。「(楽器など)を弾く」という意味もあります。
では、見てみましょう。
[原型]spielen
spiele
spielst
spielt
spielen
spielt
spielen
このように、動詞の全体が変化するのではなく、活用語尾と呼ばれる部分が変化しています。活用語尾の前の部分を語幹といいます。
口語上のe
語幹がt, dで終わる動詞は、二人称単数、三人称単数の活用語尾の前に、eを補います。これを口語上のeといいます。これは書き言葉の時にも必ず表記されます。
arbeiten⇒arbeitest, arbeitet
finden⇒findest, findet
sの競合
語幹がs, z, tz, ßでおわる語の二人称単数活用語尾-stのsは省略されます。省略は必ずしなければいけません。
reisen⇒reist
benutzen⇒benutzt
ドイツ語の活用語尾は原型で、(e)nです。つまり、ドイツ語の動詞の原型は全てnで終わります。seinやtunという動詞もあります。
では、和文独訳で文章を作ってみましょう。
「私は野球をします。」
Benutze diese(以下の語を用いて)
→野球 Baseball
注意
ドイツ語では何があっても、名詞を大文字で書き始めます。
Brille (眼鏡), der Arzt (医者), eine große Kirche (大きな教会),eine Straße (とある通り), Deutsch (ドイツ語), eine Sprache , der schöne Wald (美しい森), Schirm (傘), Fernsehen (テレビ),
①まず、主語を決めます。
Ich
②次に、動詞を置きます。
Ich spiele
③今度は目的語を置きます。
Ich spiele Baseball
④ピリオドを打つ。
Ich spiele Baseball.
あっという間に完成です。
正確に文章の作り方を言うと、
①不定詞句を作る
②主語を置いて、動詞を活用させる
③動詞を移動する
④文末にピリオドを打ち、文頭の字を大文字にする。
です。
不定詞句とは…
主語がない、まだ役割が定まっていない句のことで、日本語と同じ語順をとります。
Zum Beispiel… (例えば…)
今、バイオリンを弾く
jetzt Geige spielen
そこに行く
dort gehen
7時に朝食をとる
um sieben frühstücken
など、動詞は最後にきます。
では、「私はバイオリンを弾きます」をドイツ語にしてみましょう。
① Geige spielen
② ich Geige spiele
③ ich spiele Geige
④ Ich spiele Geige.
練習!
「彼は今、ドイツ語を勉強している。」をドイツ語にしましょう。
注)ドイツ語に進行形はありません。現在進行は現在形で表します。
Wörter (単語) ドイツ語: Deutsch 勉強する: lernen
① jetzt Deutsch lernen
② er jetzt Deutsch lernt
③ er lernt jetzt Deutsch
④ Er lernt jetzt Deutsch.
答え Er lernt jetzt Deutsch.
つづく