142.


「生きていたのか?」
「そういうことだ」
「なぜだ?あの高さから落下して、無事で済むはずがない」
バックスは信じられなかったが、クレーターの中央に開いた穴から、コールがゆっくりと浮かび上がってくる。
「無事じゃねぇよ。見ての通りボロボロだ。お前、相当速いな。とてもじゃないが、俺のスピードでは追いきれねぇ」
「わかっているじゃないか?で、どうやって生き残った?」
「簡単だ。落下のエネルギーと同等の力で、地面を攻撃しただけさ」
「なるほど・・・反動を利用してブレーキをかけた訳だな・・・その穴はお前が激突してできたのではなく、お前の攻撃だったのか・・・」
タスクで表情は見えないが、バックスは少なからず動揺していた。ほぼ致命傷を受けていながら、落下のエネルギーと同等のパワーを残していたことは驚愕だった。地表に残るクレーターは、それをより現実のものとして感じさせる。
「コール・・・ロビンソンだったな。なるほど・・・さすがはヘル・ライナーズだ」