110.


「いくぞ!!」
ランプレイは意を決し、ロックに対し水平に切りつけたが、ロックはそれよりも低く身を沈めると、伸び上がりながらその剣をはじき飛ばし、返す剣を振り下ろしランプレイを両断した。一瞬の出来事だった。
「な……こんなに、あっけないのか?……私と、ロックの間に……これ程まで……」
その頃憂弥は、ビホルダー・シリウスの攻撃で自由を失っていた。彼の鞭を受けた時、全身を電流が駆け巡ったのだった。憂弥はうめく事しかできず、シリウスの鞭を受けたまま、電流を流され続けていた。
「動けまい。私の鞭の前に、こうやって何人ものレヴィアが倒れていった」
シリウスは更に電流の強さを増した。憂弥は何とか離れようとしたが体が言う事を聞かない。ただその電流に体をしびれさせるだけだった。
「苦しんで死んでいくがいい」
更に増した電流に、憂弥は激しくのけぞった。憂弥は胸から赤い光線を発し、何とか反撃を試みたが体中を流れる電流により、その威力は極端に低下している。シリウスはその光線を受けつつも、微動だにしない。
「きかんなぁ、紫堂憂弥・・・いや、ブレークマン!」
シリウスはそう言うと「どれ、そろそろとどめと行くか」と、鞭を握る拳に光を集めた。憂弥は拳からの攻撃を察知したが、なす術もない。
「死ね!!」
シリウスの叫びと共に、拳から閃光が走り憂弥の胸を貫いた。
憂弥はその勢いで後方に大きく跳ばされ、胸から鮮血が溢れ出した。ちょうど右の胸に光線を受けたらしい。憂弥は呼吸もできず、仰向けのまま痙攣を起こした。
「思いの他あっけなかったな……」
シリウスは鞭を納めながら言った。
憂弥に近づくと、彼は見おろす形で「とどめだ!!」と、再び拳を憂弥の頭部に向けた。
その時、憂弥は背中から炎を吹きだし、地面を滑るようにシリウスから離れると、
「ふ……ふざけるな。まだ……終わっちゃいないぜ」
「まだ動けるのか?信じられん!!」