103.


「意識を失っているうちに・・・」
ランプレイが不気味に囁く。耳打ちされたシリウスは、味方ながらに薄ら寒いものを感じたが、「ああ・・・とどめを刺しておこう」と、剣を抜いた。
憂弥はまだ意識を回復しないが、時折まぶたに力が入る。眉間には苦痛の皺がよっている。
「あんまり気持ちのいいものではないな・・・無抵抗の人間を殺めるのは・・・」
シリウスが一瞬だけ躊躇した。
「!?」
その時、シリウスのこめかみあたりに、拳大の石が投げつけられた。
「何だ?!」
「ぐおっ」
続けざまに石が投げつけられる。シリウスはともかく、タスクを纏っていないグエンとランプレイは突然の攻撃に取り合えず頭部を守るように、手を眼前にかざす。
「誰だ?!」
攻撃を受けた方向にシリウスが叫ぶ。
「誰だはないだろ?さっきまで一緒だったじゃないか・・・」
声のする方に目を向けると、そこにはロックとコールが立っていた。
「貴様!生きていたのか?」
「ご覧の通りだ」
そう言うと、ロックは憂弥のもとに駆け寄る。コールは敵レヴィアとの間に立ち、憂弥たちを守るように睨みをきかせた。
「ん・・・ん・・・」
「お、目が覚めたかい?」
ロックに手を貸され、憂弥が上体を起こす。
「ここは・・・あんたは?」
「なんとか間に合ったなコール」
憂弥の無事を確認し、ロックがコールの背中に向けてつぶやいた。