101.


シリウスは高らかに笑っている。
「なかなかスリリングな戦いだ。久しぶりだぞ、ロック・レイドリアン。こんなに手ごたえのある相手は!」
「余裕だな、シリウス」
「そんなことはない。命の取り合いだ。余裕などあろうものか!」
しかし、シリウスはその舌鋒を緩めない。
「正統派過ぎるんだよ、貴様の攻撃は!読みやすいことこの上ない」
「クロス・ボーンは口で戦うのか?」
シリウスのしなる攻撃を受けながら、ロックもやり返す。
「口でも負けんということだ!」
攻撃の手を緩めず、シリウスは切り返す。ロックは憂弥に攻撃が及ばないよう、かばいながらの戦いのせいか動きが鈍い。
「つまらんなぁ。攻撃に転じることができないなら、せめて言葉では切り返して欲しいものだ」
シリウスは攻撃の手も口も緩めない。防戦一方のロックに対し、好きなように切り付けている。ロックはたまに背後の憂弥を気遣い、戦いに集中できない様子だ。
「つまらんぞ、ロック!もうやめだ!」
そういうとシリウスはロックと距離をとり、むを納めた。
(来る!)
ロックの判断は正しかった。シリウスは一瞬の間を置くと一気に距離を詰め、「終わりだ」
足元から上空に向け、雷撃が走る。それは大気を切り裂き、ロックの体を強烈な衝撃で上空へ吹き飛ばした。