99.
「二人もとは予想外だったな・・・」
生き残ったレヴィアを眺め、コールが独り言のようにつぶやく。先ほどの攻撃のせいか、呼吸が乱れている。
一方の男は赤銅色のタスクを纏い、いかにも攻撃的な風貌だ。2本の角が悪魔を連想させる。もう一人の男は、鈍い銀色のタスクを纏っている。頭部は目鼻の位置もわからないのっぺらぼうだ。先ほどから一言も話さず、異様な雰囲気を漂わせている。
「自己紹介でもお願いしたいね」
銀色の男の放つ不気味さを払拭しようとするかのように、コールは明るい声で切り返す。それはもしかすると、体力を回復するための時間稼ぎなのかもしれない。しかし、コールは二人に正面から向き合い、動じる気配は見せない。
「さすがはヘル・ライナーズのナンバー持ちだな。いかにクロスボーンの予備軍とは言え、あの人数を数分だ」
「お褒めの言葉と受け取ってもいいのかな?」
「いや、自負だ」
「俺には負けないと?」
「無論」
赤銅色の男は言葉の駆け引きでも攻撃的だ。纏う人間の性質によってタスクは異なった姿を持つ。彼はそれを証明するかのような性格だ。
「じゃ、試そう。二人がかりかい?」
コールはゆっくりと、腰に納めた剣を再び抜いた。
「凄い自信だな?」
赤銅色の男は挑発するように言う。
「いや、自負だ」
コールが切り返す。
「それは自惚れだ!」
堰を切ったように襲い掛かった。