98.
「くっ・・・さすがにしんどいな、これだけの人数を相手にすると・・・」
いくら雑魚とは言え、とコールはぼやく。
「こいつはそんな役回りを選んじゃったかな・・・」
一瞬気が緩んだコールに、敵レヴィアが切りかかる。しかしコールはとっさにかわし「ちょろちょろと!」
出てくるなと叫んだ。同時に敵を切り捨てると「ついて来い!」と、高度を上げた。
残る敵レヴィアはあと10名。彼らはコールを追い、上空へとスピードを上げる。しかし、精鋭ヘル・ライナーズの正規ナンバーを持つコールのスピードは、通常のレヴィアが追いつけるスピードではなかった。コールは一気に1万メートルほど上空に上がると、タスクの中にパワーを溜め始めた。敵レヴィアが同じ高度に到達するまで、それはほんの30秒ほどではあったが、コールがとっておきを繰り出すには充分な時間だった。
「待ちくたびれたぜ」
充分にパワーを蓄えたコールは不敵な笑いを浮かべた。もちろん、その表情はタスクの内側に隠れ、読み取れない。残る敵レヴィア10名がコールを取り囲む。まさに、襲いかからんと機をうかがっているようだ。
「悪いが、一瞬だ」
コールは一度胸の前で両手を交差し、体を縮める。そして一気に体を開き、タスクの中のパワーを開放した。
それは鋼鉄製のワイヤーのようなものだった。コールの全身から飛び出したワイヤーは、一瞬にして数十メートルの長さで敵を捕らえた。それは、コールにとって敵の体に直接触れるに等しかった。
全開で放出される電流が、一気にワイヤーを伝わり、絡めとられた敵レヴィアは身構えるまもなく黒焦げにされていた。
「かわしたか・・・」
電流の放出を終え、ワイヤーをタスク内に収容した後、コールはつぶやいた。
そこには二人のレヴィアが浮いていた。