77.

「俺たちの日常は、本当に血なまぐさいものだった」

少しさびしそうな表情で、リック・ロシアンブルーは語り始めた。

「俺が生まれ育ったのは、街ごと貧しい、そんな場所だった。弟は5歳のときにゴロツキに嬲り殺された。ただ、むしゃくしゃしていたというくだらない理由だった。俺はその時7歳だったが、初めて殺意というものを感じた。もちろん、ガキだった俺は何もできず、ただ大人になったらこういう町のゴロツキどもを根絶やしにしてやると心に誓った」

その後のリックは、とにかく力を求めた。友達がドラッグに走ったときに感じた無力さも、初めて好きになった女が酔っ払ったレヴィアに輪姦されたときも、ただただ自分の無力さを呪い、力を求めた。自分の信じる道を、真っ直ぐに進みたいと、力を求めた。

体を鍛え、ヘル・ライナーズの予備軍に入り、神の名のもとに正義を貫こうとした。

殺伐とした故郷を離れ、営舎で暮らすようになると、ようやく人間らしい暮らしができる喜びを感じることができた。ただ、それはほんのひと時のことで、初めての戦闘に駆り出されたとき、再びリックは自分の無力さを呪うことになる。