62.
「レヴィア同志の戦いに手を出すな!!」
シャドウは叫んだが、憂弥はおかまい無しに言った。
「あんたは本当に殺せるのか?好きな人を……」
シャドウの剣が放つ光が、徐々に薄れてきた。
「しかし、俺はレヴィアだ。戦いにおいて私情を挟む事は許されん!!」
「やめちまえよ!!」
シャドウは言葉を失ってしまった。既に彼の剣は全ての力を失っていたのだ。
「し……しかし……」
シャドウはアレスを見つめ、そして剣を納めた。
「すまなかった、紫堂憂弥よ……お前の言う通りかもしれん。俺には、アレスを殺す事はできないようだ……」
「シャドウ……」
アレスもまた、シャドウの言葉に同意するように、静かにタスクを消した。重厚な鎧を脱ぎ、生身に戻ったアレスには、女性らしいか弱さがあった。シャドウは慈愛に満ちた目でアレスを見つめると、優しく抱き起こし、「もう終わりにしよう……これからは、戦いを捨て、カサノアの民を弔い自分の思うまま、無理をしないで生きていこう……」
「シャドウ……」
アレスの目に、涙が溢れ出していた。
しかし、突然の閃光が、二人を引き離した。
「なに?!」
憂弥は身構えつつ、光線の出所を探した。
「アレスー!!」
「!?」
シャドウの悲痛な叫びに、憂弥が振り向くと、そこには鮮血に胸を染めたアレスが横たわっていた。シャドウが抱き起こし、「なんでだ?!どうして!!これからだろ?!」
「撃たれたのか?!」
リックも駆け寄る。
「あそこだ!!」
見つけたのは憂弥だった。空中に、タスクを纏ったレヴィアが浮いていた。